三菱自動車の「燃費不正データ」問題が“大事”になってきている。車産業は、日本の輸出産業の中でも“すそ野が広い”業種として知られている。“すそ野が広い”とは、それに関連した企業で“働いている人達が多い”ということである。三菱自動車の場合、その下請け企業はなんと7800社、従業員は41万人に上る。つまり、三菱自動車に“不正問題”が発覚し「燃費の良い車」として宣伝されていたことが“嘘だった”ことで傷つく人達は、当然“それを購入していた人達”もそうなのだが、それ以上に“それを作っていた人達=41万人”に大打撃を与える。彼らは「それ」で生活をしてきていたのだ。当たり前の話だが、生産は一時的にストップする。もちろん、車の売れ行きは急減する。何しろ「それ」が“売り”だったのだ。車の生産がストップすると、当然、下請け企業の「存続」に関わる問題になる。下請けの従業員は41万人だが、その家族が付随している。それらの人達にも影響が及ぶ。大企業に問題が生じると、実は一番“打撃”を受けるのは、名もない下請けの“零細企業”なのだ。大企業に“部品の一部分”を納入していたような従業員3人~8人程度の零細企業が“一番の被害者”となる。彼らには「その後の保証」がない。「運命」が閉ざされるのだ。そういう人達が日本にはごまんといる。なにも“悪いことはしていない”のに、突然、人生を“狂わされる”人達がごまんといる。彼らは“大きな不安”を抱えながら、今日も黙々と作業を続けている。
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