今回の「24時間テレビ=愛は地球を救う」は、いろいろな意味で「テレビ」というものの本質と問題を炙り出していた。まず、直前になって出演予定だった俳優が“強姦致傷”で逮捕される。次に同番組が放送中に「笑いは地球を救う」という“障碍者=感動話”とすることへの“批判番組”がNHKで生放映された。さらに2日前、“熱愛・妊娠・結婚報道”が出たタレント有吉氏が生出演して“珍妙な否定コメント”を出した。それぞれが絶妙なタイミングだっただけに“多くの問題”を提起してゴールを迎えた。まず「24時間テレビ」は、本当にチャリティー番組としたいなら、出演タレントは「出演料を全額寄付する」ことを前提にしなければ意味がない。それでも「出る」タレントだけを出すようにしなければ、本当のチャリティー番組とはならない。もし、最初から“そういう趣旨”で選んでいたなら、少なくとも“強姦致傷”で逮捕されるような俳優は人選されなかったことだろう。“金を積んででも人気のある若手タレントを出す”という意図が、チャリティー番組としての「愛」を“時として踏み間違いやすい”危うさを引き摺っている気がしてならない。次にNHKの情報バラエティ「バリバラ」では意図的とも思える形で「笑いは地球を救う」というスローガンを掲げて、“障碍者=感動話”へと持っていく「愛は地球を救う」のチャリティー番組を批判した。障碍者を“モノ扱いしている”という批判にはもっともな部分も多いが、だからと言って「笑いは地球を救う」というのもおかしな話で、必ずしも、そういう単純なものでないことだけは確かであろう。つい先ごろNHKは「貧困女子高生」報道で“貧困か疑われる”ような映像を流したばかりだ。時に過剰演出となる「愛は地球を救う」的な番組作りは、NHKにも反省の余地はあるのだ。最後にタレント有吉氏の“否定コメント”だが、毎朝スポーツ新聞各紙の一面から情報を拾っている「朝チャン」に、有吉氏との“熱愛・妊娠・結婚報道”が出た夏目三久さんがMCとして出ているのだから、すぐその場で「これこれの報道が出ていますが、根も葉もないデタラメ記事です」と本人がコメントすればよい。それを、まるで“示し合わせたかのように”、その夜まで全くスルーして、夜になってほぼ同時に“否定コメント”を事務所側から出す。それだけでなく、各TV局も何故か日刊スポーツの報道には完全無視を決め込む。でかでかと“トップで出ている記事”を扱おうとしない各局のワイドショー番組は“意図的に外した”としか思われない。TV局やマスコミの“公平性”など、日頃から述べているコメンテーター達も沈黙してしまう。報道に元々“公平性”など存在していないのだ。
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