「9.11同時多発テロ」事件から15年が経った。あの日、あの時間、私はたまたまTVのニュース番組を見ていた。突然、速報という形で画面が切り替わり、テロ事件を報道し始めた。驚くべき光景が次々と画面に流れた。リポーターも興奮していた。同じような形での報道を、その後一度だけ、われわれは経験した。「東日本大震災」だった。あの日も、同じような形で“震災場面”に切り替わり、驚くべき光景が次々と流れた。「東日本大震災」の方は“天災”だったが、「同時多発テロ」の方は“人災”だった。待てよ。本当に“人災”なのだろうか。事件を引き起こした人々は、最後まで「神は偉大なり」の呪文を唱え続けていた。どの“テロ事件”でもそうだった。イスラム教徒が引き起こすテロ事件では、首謀者たちは例外なく“熱心なイスラム教徒(正確にはイスラム原理主義者)”であり、神の御心にかなう行為として、彼らの言う「聖戦」としてテロが実行される。そこに犯罪者としての“ためらい”はない。彼らの解釈では、神の“教え”を忠実に実行した「聖なる行為」なのだ。そこには、通常、われわれが幻想するところの「神」はいない。もっと荒々しく“敵を懲らしめる”鬼のような存在が認められるだけである。もしかすると、われわれ日本人が“なんとなく連想する神”とは「キリスト」をイメージする神であって、それだけが「神」とは言えないのかもしれない。実際、イスラム原理主義の“教え”は、あまりにも“規律”に満ちていて、とても日本人のような“自由社会”で育った人間が受け入れられるようなものではない。例えばラマダン期間中は“飲食をしない”という掟、“一日5回の礼拝”という掟、“女性は人前で肌を見せない”という掟、そして何んと“男性は4人まで妻を持てる”という掟、これらの掟が別に原理主義者でなくても“普通に実行”されている。或る種、恐ろしい宗教なのだ。けれども、そのイスラム教徒の数は全世界で15億人もいる。こういう無茶苦茶な“掟”に違和感を覚えない人たちが15億人もいるのだ。そして、その数は減るどころか増え続けていき、やがては22億人のキリスト教徒を“抜いていく”と予測されている。もう「日本の神様?」など“出る幕”がなさそうなのだ。だから、きっと50年後の日本人は“似非イスラム教徒”となって、“隠れアマテラス”を祈っているのに違いない。
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