スマホの登場以来、漫画雑誌が売れなくなって現在は多くの雑誌が危機状態にあるらしい。そうか、漫画家さんたちも大変なんだなと思っているとき、ちょっとしたエッセーと一緒に描かれている“蛭子能収氏の漫画”を見た。この人のマンガ、相変わらずヘタクソ。でも“お話し”の方は、ほのぼのとしていてとても良かった。タレントとしてもそうだけど、この人には「おにぎり」っぽい味がある。いつもは嫌だけど、たまに見ると、なんとなくホッとするのだ。それは「こういう人でも生きてていいんだ」という奇妙な共感力。素晴らしい庶民性。世の中って「1」+「1」じゃないなっていう安心感。近年、日本人は或る意味でスマートになった。若い男子を見ていると、俗にいう「イケメン」が多くなった。日本人って、こんなに整っていたのだろうかと思うほど、見た目の好い男子が多くなった。美女は世界中どこへ行っても“似たような雰囲気”を持っているが、男子は国によって相当ばらつきがある。けれども、世の中、徐々に“そういう垣根”が取り払われつつあるような気がする。なんとなく“自国の構造”のようなものが「顔」から失われつつあるような気がするのだ。そういう中で、蛭子能収氏のような“ほのぼのとした日本人の顔”は、なんとなく「おにぎり」を連想させるその顔は、その“ヘタクソな絵”とともに、必要性を増す。人は時々「おにぎり」を見て安心するのだ。それもシャレたおにぎりではない。幼い頃に食べたことがある“ごく普通のおにぎり”だ。ひょっとすると漫画雑誌が売れなくなったのは、若手の漫画家たちが上手くなって「おにぎり」のような“ヘタクソな漫画”が無くなってしまったからなのかもしれない。
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