時々“そんな噂があるんだ”と思うような「噂」に驚くことがある。先日知ったのは“仲が悪い”と噂されている“芸人コンビ”たちである。例えば、“オリラジ”の藤森&中田、“ピース”の綾部&又吉、“オードリー”の若林&春日、“ナインティナイン”の岡村&矢部、“ウッチャンナンチャン”の南原&内村などである。実は、同じような“噂”を扱った別の記事では“フット”の後藤&岩尾、“とんねるず”の石橋&木梨、“アンタッチャブル”の山崎&柴田のコンビも名が出ていた。けれども、最初の記事の方が“実際の不仲”に基づいている噂のようだ。中には相方を“表舞台から消してしまおう”的な発言をする過激な人物もいるらしい。苦労を共にして脚光を浴びたコンビの発言とも思えない。そこまで言わなくても、楽屋で“一言も口を利かない”などピリピリムードのケースが多いという。共通しているのは、最近はほとんどコンビで仕事をしていない、という点である。“ピース”の綾部など、単身でのアメリカ行きまで宣言している。これでは一緒に仕事が出来るはずがない。南原氏と内村氏は別々に仕事をするようになって長い。コンビであったことを忘れさせるほどに長い。そういう点からいうと、後者の記事で取り上げていた“不仲説”の芸人たちは、今でも一緒の仕事を続行していたりもする。それにしても、どうして“芸人コンビ”は仲が悪くなっていくのだろう。一つには、それぞれの個性を“自由に発揮できる場”を与えられたからである。元々“芸人”を目指すくらいだから、個性の強い者同士なのだ。その“個性”を上手く相手に合わせながら舞台を努めてきた。それが人気が出て、TV・雑誌などに出る機会が増え、自分の個性を生のまま出してもOKの味を覚えた。もう舞台脚本に従ったセリフでなくてもOKなのだ。そちらの方がずっと楽である。笑いも取れる。“コンビで舞台”の歯車が嚙み合わなくなるのは当然なのだ。“ピース”の綾部など“大先生”を相手に突っ込めなくなったから、ニューヨークに“出稼ぎに行きたく”なるのも仕方がないのだ。“オードリー”の春日など元々“笑いのセンス”などないのだから、身体を鍛えるしかないではないか。こうして“笑えないコンビ”が増えていく。
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