ここ数年、日本から見るフランスは“安全な国”ではなくなった。いつテロが起こっても不思議ではない国に変わったのである。地理的にヨーロッパのほぼ中央と言っても良いフランスは、どうしても周辺国からの脅威と無関係ではいられない。歴史的にもそういう経緯があった。その結果、ここ数年の間にフランスの極右政党「国民戦線」への支持が急拡大している。その先頭に立っているのがマリーヌ・ルペン党首だ。来年の春、フランスでは大統領選挙が行われるのだが、彼女は「フランスのトランプ」になる可能性がある。本人自身も、それを見越して、ロシアのプーチンと、アメリカのトランプと、フランスのルペンで“世界の平和を仕切る時代”がやってくると豪語している。なかなかの自信だ。というか、プーチンとトランプの間に割って入ろうというのだから、なかなかの度胸でもある。それにドイツやイギリスの女性首相を相手にしていないところが何となく興味深い。ただ彼女の主張は、それなりに筋は通っている。フランスはいつの間にか“移民だらけ”になっていて、移民や周辺国に気を使わなければ生活できない国になった…というのは本当だろう。フランスのサッカー代表チームは、現在11名のうち9人までが移民なのだそうだ。これではフランス国の代表として応援できない。もっともな話だ。現在のアメリカが“クリスマス”を特定宗教の行事として、国家としては祝えないのと同様である。世界のあちこちで、この種のことが起こっている。日本のように“何でもあり”の国など珍しいのだ。ルペン党首は、もし大統領になったなら移民を排斥するだけでなく、EUも離脱する可能性が大きい。そうなると今度は「EU」そのものが危うくなってくる。とにかくルペンが大統領になって、プーチンやトランプと“どう写真に納まるのか”見てみたい気がするのは私だけなのだろうか。
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