何んとも困った研究結果が出たものだ。アメリカと中国の研究者チームが出した結論だ。寝る直前の記憶は、眠りの中で脳内において分類されながら蓄積されるが、“怒り”や“不安”の嫌な記憶ほど“長期保存用”の脳内に仕舞い込まれることが判明したらしい。つまり、楽しい記憶よりも嫌な記憶の方が“直後の眠り”において大切に保管されるのだ。したがって“嫌な出来事”の直後に寝ると、それは脳内において“強化”され、いついつまでも記憶に残るというわけだ。もっとも、人間の記憶には“耐えられない恐怖”や“忌まわしい出来事”は本能的に遮断してしまう作用もあるので、われわれは助かっている。思い出したくても、思い出せないように“遮断する機能”が備わっているのだ。だから、高齢になると誰でも“過去”を懐かしがる。本当に“嫌な記憶”が抜け落ちているからだ。神様は良くしたもので“好ましい記憶”の方を優先して思い起こさせるのだ。昨日、小学生の時に“イジメられた記憶”を引き摺って、その30年後になって復讐を果たそうと汚物などを“送り付けていた”人物が捕まったが、小学生の時に寝る前“怒り”や“哀しみ”で打ち震えながら、毎日寝床についていたに違いない。彼も昼間にそういうことがあっても、家に戻って“好きなこと”をした後で寝ていれば、30年間もトラウマを引き摺らずに済んだだろう。この研究で今一つ不満なのは、楽しい記憶の直後に寝ても、それは“長期保存用”にはストックされないことだ。なぜか“嫌な記憶”の時だけ保存される。“耐えられない恐怖”や“忌まわしい出来事”は遮断されるのに、その手前の記憶は長期用として残る、なんとも複雑な“脳内”なんだこと。“遺伝子操作”で何とかならないものか。
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