アウン・サン・スー・チー氏と言えば、ミャンマー民主化を進めた象徴的存在として知られる。その功績を称えて「ノーベル平和賞」も授与されている。そのスー・チー氏だが、現在、窮地に追い込まれつつある。彼女率いる「国民民主連盟」の弁護士として知られたコーニー氏が飛行機から降りた直後に凶弾で倒れたのだ。コーニー氏はイスラム教徒の弁護士で、二つの重要な法案改正の動きを主導していた。その一つは「軍人の犯罪は放免」という憲法の改正、もう一つは「仏教徒と非仏教徒の結婚を規制する法律」の改正、民主化に成功したように見えるミャンマーだが、実際にはまだまだ“旧態依然”の部分が残っているのだ。ところが、この二つとも根強い反対があり、暗殺者は“軍関係者”或いは“仏教関係者”どちらかの組織とつながっているとみられる。何しろ国会議員の25%が軍人なのだ。そして国民のほとんどが仏教徒なのだ。したがって、われわれから見ると何の問題もなく改正できそうな二つの法律だが、ミャンマーでは一筋縄ではいかない。特に後者の問題は深刻で、イスラム教徒は西部に暮らすロヒンギャ族が圧倒的に多く、国軍が住居を放火するとか、女性を暴行するとか虐待を繰り返し、隣国バングラデシュに2万人以上が避難しているらしい。そこでアセアン各国からも、国連からも、人権活動家たちからも「ノーベル平和賞」を受賞しているスー・チー氏に対し、強い非難の声が上がっているのだ。ところが、かつて「戦う孔雀」とも称されたスー・チー氏だが、孔雀の羽を捥がれてしまったかのように動かない。国会議員の25%が軍人で、国民の9割が仏教徒であるミャンマーにおいて、大鉈を振るうことは“自らの支持基盤を失う”ことになる。かつての「戦う孔雀」は、“最高顧問”の椅子に座って、窓枠越しに見える“青い空”を見ている。
北九州市内のマクドナルド店舗内で12月14日、平原政徳容疑者(無職43歳)が無面識の二人の男女中学生を刃物で殺傷した。防犯カメラ映像などの追跡から平早容疑者が浮上し、19日になって 続きを読む
ときどき「良い悪い」とか「正しい正しくない」とか……そういうこととは別の「人間として…」考えてしまうような問題が発生する。多くの人が関心を寄せ、同時に心を曇らせるニュースが入った。 続きを読む
謎の飛行物体が、米ニュージャージー州を飛び交っている。11月中旬以降に頻繁に目撃されるようになった。確かに映像を見てみると、明らかな飛行物体で、その点は間違いがない。問題は“どうい 続きを読む
世界的な自動車メーカー「ホンダ」と「日産」が経営統合のための協議を始めた…との報道が出ている。これに将来的には、日産とかかわりの深い「三菱自動車」が加わって“三社統合”となっていく 続きを読む
人間には大きく分けて“二種類の人間”がいる。自分の“過去に執着するタイプ”と、過去にどんな出来事があっても、それはもう過去のこととして“執着しないタイプ”だ。そうして、どちらかと言 続きを読む
資生堂、コーセー、花王、ポーラ……と言えば、日本を代表する化粧品メーカーだ。これら企業は、中国をはじめとするアジア各国への輸出量が多く、広く“そのブランド名”が知れ渡っている。先進 続きを読む
人はときどき人生の途上で立ち止まる。「この道だけが自分の道なのか」と、立ち止まる。多くの人は、一時的に立ち止まるのだが……そのまま進んでいく。少数の人だけが、立ち止まった後「もう一 続きを読む
誰もが、解かったような解からない雰囲気で、このニュースを伝えている。アメリカ次期大統領のトランプ氏が日本の「安倍昭恵氏」を15日、彼の邸宅である「マール・ア・ラーゴ」の夕食会へと招 続きを読む
日本は“治安の良い国”として世界中から知られている。それは事実だ。けれども、失くした財布が3年後になって戻ったからと言って、すべての人が“心優しい人たち”などと誤解をしてもらっては 続きを読む
人の運命は、わからない。アメリカのデトロイトの養護施設で15歳の時に出産した少女は、やがて、その25年後にアフリカのガーナの都市タマレにおいて、14世紀に建国された「ダグボン王国」 続きを読む