今日では誰もがピカソの芸術を“それなりに理解”している。彼の作品を誰も「文化の盗用」だとは言わない。ところが、アメリカの雑誌『VOGUE』3月号に掲載された写真特集「神隠し」に載った“白人モデルの写真”は内外から非難を浴びた。「文化の盗用」と「ホワイトウオッシング」に当たるというのだ。そして、それを受けてモデルのカーリー・クロスは謝罪コメントを掲載した。実は、この“問題の写真”というのが「日本」をテーマにしたもので、日本国内で撮影されたものであり、日本髪風のウィッグと着物風ドレスを身に付けた“芸者っぽい白人女性”が神社・仏閣や相撲力士と一緒に掲載された“アートっぽい写真”なのだ。単なるモデル写真というよりも、芸術的な感性で“アートに仕上げた作品”と言って良い。確かに、文化的な部分でいえば“ちょっと変”な部分を持っている。けれども、そんなことは欧米人の映画とか写真で、これまでにも頻繁に行われてきたことで、特別なことではない。多様な人種が暮らすアメリカでは近年、“文化”や“人種”に関連する問題はうるさく、すぐ“差別”として扱われる。日本人的な感覚からすれば“異常に過敏”すぎるほどである。この写真に関しては、肝心の日本人は誰も“差別”だなどと感じていない。「ホワイトウオッシング」とは、簡単に言えば“芸者姿を撮りたいなら日本人を使え”とでもいうような意味だ。説明し出すと長くなる。だが元々芸術には、他の文化からヒントを得て“新たに生み出される美”としての表現方法がある。その代表がピカソの抽象画だ。あれは元々“古代エジプトのレリーフ”にヒントを得て、生れたものなのだ。古代エジプトの芸術表現では、正面から見て描くべき部分と、真横から見て描くべき部分とが定まっていた。その両方を合わせて“一人の人物像”を描く。だから比率的に言うと“おかしな人物像”が完成する。けれども、両方の角度から“特徴を描く”ので、或る意味では“正しい描写”なのだ。横向きなのに肩幅が広い人物像。この手法をピカソは取り入れたのだ。だから彼が描く“顔”では、横向きの鼻と、正面の眼とが合わさっている。白人女性の“着物ドレス”が「神隠し」として掲載されたのは、だから正しいのだ。
人はなぜ歴史を学ぶのかというと「いまを生きるための知恵」を過去の出来事から学び取るためだ。そういう意味で、ここ数年というのは、もっとも歴史から学ぶべき部分が多い時代に差し掛かってい 続きを読む
実は、この本を書いたのはそうとう前だ。なぜ、こういう本を書いたのだったかは、その時にはちゃんと理由があったのだが、いまとなっては想い出せない。とにかく、書いたのは6~7年も前であり 続きを読む
ときどき大胆な人事に驚くことがあるが、今回の人事は誰もが眼を剥く。何しろ22歳のアルバイト従業員が社長に抜擢されたのだ。最初は本人自身が“冗談”だと思ったそうだ。ココイチFC「スカ 続きを読む
多くの日本人にとって「水原一平」は既に“過去の人”であり「スポーツ賭博」は“通り過ぎた問題”となった。ところが、肝心のアメリカではそうではない。水原一平など関係なく「スポーツ賭博」 続きを読む
何事も努力をしている者に対しては称えるべきだろう。そうみんな頑張ったのだ。だから穴を開けることが出来た。正確には「穴」というより「トンネル」と言った方が良い。長年の努力が、やっと実 続きを読む
福島の税務署に勤務する20代の財務事務官の男が、育児休業中の期間を利用して自動車62台、携帯電話4台を転売し、2億円の“売り上げ”を上げていたとして公務員法違反で停職となったが即日 続きを読む
オーストリアを代表する画家の一人グスタフ・クリムトの「リーザ―嬢の肖像」がオークションにかけられ、約50億円で落札された。この作品は100年間の間“行方不明”となっていた作品で、死 続きを読む
民間団体による調査の結果、全国の約4割に当たる744の自治体が2050年までに消滅する可能性がある、ということを伝え驚きを集めている。この調査では20歳から39歳までの若年女性人口 続きを読む
昔からアーティストやアスリートの中には“わがままな奴”というのが居る。特に世界的な人気を誇るアーティストには通常だったら許されないようなことを平気でする“厄介な奴”も少なくない。そ 続きを読む
繁華街において数年前から一気に増えてきているのがホストクラブだ。増えてきたということは、そこに通う女性たちの数も増えてきている証明と言える。そして、そのことが二つの状況を生み出して 続きを読む