「はとバス」といえば“東京観光”の定番として知られる。私も大昔、利用したことがある。その時は何となく“古めかしい”印象を持った。確かに東京の主要スポットを巡るので、効率は良いのだが今一つ盛り上がらない。個人で乗ったせいもあるのだろうが、車内もシーンとして“何かが違う”ような気持ちが最後まで抜けなかった。ところが、近年「はとバス」が見事に蘇ったと噂されている。実際、数字的にもバブル期並みの乗車人数なのだ。昨年は93万人が利用している。しかも、それは“外国人観光客”が利用しているからではない。日本人の観光客、或いは地元・東京に在住している人たちでさえ競って利用し始めているのだ。特に予約しなければ絶対無理なのが、午後7時からの2階建てで屋根がない「オー・ソラ・ミオ号」という「はとバス」である。夜のライトアップされた景色が、通常の窓だけでなく、頭上にも広がる。今まで“見たことがない光景”を疾風と共に体験することが出来る。ライトアップされた国会議事堂は異国の建物のような印象を与えるし、夜の東京タワーはすぐそばを通るだけに大迫力で迫るのだ。「灯台下暗し」という言葉があるが、日本人はとかく“身近な観光”を忘れがちになる。私など、地元の「札幌雪まつり」は歩いて行けるのに、ライトアップされた夜に出向いて観光したことがない。考えてみればもったいない話である。ただ造りかけの雪像の近くを通ったりするので、改めて見物する気になれないのかもしれない。「はとバス」観光は、東京在住の人が見ても感動するのだから今後ますます人気が高まっていくだろう。少なくともニューヨークの変なパフォーマンスのバスツアーより感動的である。そう東京は住むところではなく“観光するところ”として、日本人たちに「はとバスツアー」が異常人気となっている…と海外のマスコミに不思議がられる街と化していくべきだ。
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