ミャンマーの最高指導者は言わずと知れたアウン・サン・スー・チー氏である。ノーベル平和賞の受賞者だ。そのスー・チー氏が“黙認”しているのがミャンマー西部のラカイン州に100万人近くいるとされる少数民族ロヒンギャ族の難民問題である。少数民族である彼らは未だに「国民」として認められていないのだ。出生しても“無国籍”のままなのだ。現在、ラカイン州は治安部隊と武装勢力との戦闘が続いていて、それに少数民族が巻き込まれ、とても暮らせる状態ではない。8月25日に始まった戦闘状態では、家は焼かれ、女性は暴行され、子供は殺される状態が続いている。安全な場所など、どこにもない。だから、国境を超え、逃げ延びるしかないのだ。元々、タイとか、インドネシアとか、バングラデシュとか、近隣へと逃れて生き延びてきた。ただ今回は余りにも多くの難民が一挙に隣国バングラデシュ南東部へと押し寄せ、支援が間に合わない状態が続いている。一番の問題は宗教で、ミャンマーは元々仏教国だが、ロヒンギャ族はイスラム教徒である。圧倒的に多い仏教徒の方を優遇するのは仕方がないのかもしれない。但し、“国民として認めない”というのは「ノーベル平和賞」受賞者のすることではない。彼女は、この問題に対して、何らの手助けもしていない。何んと冷酷な「ノーベル平和賞」受賞者であろうか。シャフイカ・ベギュムさんは生後8日の娘を抱えた母親だが、4人の子供たちを連れて戦火を逃れてきた。食糧支援車に近づいたが難民が殺到し、食料は得られなかった。夫は本国に残っている。「いたるところで拷問が行われている、逃げるしかなかった、私が食べないと、この児の命を救うことが出来ない」と途方に暮れている。ミサイルが“怖い”と言いながらも、どこか日本は平和である。少なくとも、どんな宗教の人達でも「国民」として認められる。そう私たちは「日本国」に守られ生きている…。
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