英科学誌『ネイチャー』の最新号に、日本の名古屋大など国際チームの研究成果「大ピラミッドに未知の空間発見」のレポートが掲載される。俗に「クフ王のピラミッド」とされている“ギザの大ピラミッド”だが、未だ“謎”の部分が大きい。その解決の一つの試みとして今回行われたのが、国際チームによる“大ピラミッド内部の透視探求”である。どうやって“透視”するのかというと、宇宙から飛来する“ミュー粒子”と呼ばれる放射線の一種を使って、立体的に内部を透視できるのだ。その結果、大ピラミッドには、現在の「大回廊」と呼ばれている空間通路から20メートルを超える上部領域に全長30メートルの“明らかな空洞”が存在していることが判った。そのスキャンされた写真によると、大体「大回廊」に平行する形で斜めに存在している。エジプト考古学の河江研究員は「王の埋葬室の可能性もある」と言っているが、これは多分“リップサービス”で、古代エジプト人の性質から言って“埋葬室”をこういう形にするとは思えない。但し、その形状や長さから言って「第二の大回廊」として制作していた可能性は大きい。そうだとすれば「本来の大回廊」と“同様形式”にするのが古代エジプト人のやり方である。それでは「本来の大回廊」はどういうものだったのかというと、いま一つ判然とはしていない。但し、大回廊の上部には明らかに壁面を完成後になって潰して行った部分があり、そこには連続してヒエログリフ(聖刻文字)がレリーフされていたのではないかとも言われている。おそらくは歴代王名のレリーフである。そして、その下には何かを刳り抜いた跡が続いていて、これはおそらく彫像をはめ込むための凸ではないか、と考えられている。つまり、大回廊の左右には向き合う形で“歴代の神王達”が立ち並ぶ構造ではなかったか、と推測されている。したがって、もしも、私が考えるように「第二の大回廊」なら、同じような構造になっているはずで、何らかの理由から“もう一つの大回廊”が必要で、それを平行して30メートルに渡って組み入れたのだと思われる。この推論が正しければ、内部には“歴代の神王達”が彫像として立ち並び、その上部には各王名がレリーフされている。果たして、われわれは無傷の「大回廊」を見ることが出来るのであろうか。
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