関西圏には中小企業・零細企業が多い。日本を代表するIT企業や技術系企業の多くが関西圏に本社や主要工場を持っていて、その下請け企業や関連企業が多いからだ。その関西圏で2025年までに中小・零細企業の廃業が進み、100万人以上の雇用が失われ、4兆円以上の経済損失が生じることになるとの試算が報告された。これは関西圏だけではないが、中小・零細の“町工場的な企業”はどこも、後継者不足に頭を抱えている。妙な表現だが、大手の下請けとなっている“昔からの企業”が、総体的に赤字を抱えている、或いはギリギリのところで存続している。そういう企業の子供たちは“後継者”になることを嫌って、新たな就職先を見つけようとする。親の苦労を間近で見ているので“後継者”になりたがらないのだ。IT関連企業等というと、最新のビル社屋を連想しやすいが、実際にはシャッター街の“町工場”で、その部品の一部のみを作っているところも多い。現在、日本の大手企業は“大幅増益”とか“収益拡大”とか言われているが、それはあくまで大企業の話で、昔ながらの“零細企業”や“町工場”は四苦八苦のところが多い。だから日本全体で見ると、少しも景気が良くなっているようには見えないのである。前にもちょっと述べたことがあるが、人間にも“寿命”があるように企業にも“寿命”がある。稀に“何百年も生き延びている”長命な企業もあるが、そういうのは稀であって、多くの場合は人間と同じように百歳近くが限界なのだ。だから、二代目、三代目くらいまでがせいぜいなのだ。但し、同じ企業でも経営者が“血縁の無い者”へとバトンタッチされ、企業名などを変更している場合は別となる。そういう形で上手くバトンタッチできれば、企業の“生命”は存続していく。したがって、近年、企業買収とか企業合併が多いが、そうやって“新たな生命”に転換できれば、再び、企業としてのエネルギーが生まれることになる。そういう意味では創業から何十年も経ち、創業者も亡くなり、四苦八苦で経営を続けている零細企業に“吸収合併”の話が来たなら、喜んで応じた方が“生命”は蘇るのだと憶えていて欲しい。
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