それはミステリードラマの始まりのようだった。「私は殺されるかもしれない」とユーチューブに登場し、マスコミはこぞってそれに飛び乗った。やがて、それは「松居一代劇場」と呼ばれるようになり、徐々に視聴者は興味を失っていった。まあ、早い話が「夫婦間のどろどろ話」で、オーバーに騒ぎ立てるほどのことでもなく「離婚すれば済む話」と世論が傾いて行った。ただ、松居氏の表現があまりにオーバーだったため、夫で俳優の船越英一郎氏を抱えるホリプロは「名誉棄損」「業務妨害」で訴訟に踏み切った。そのせいもあって、或いは松居氏が疲れてきた(?)せいもあって、いつの間にか「松居劇場」は終わっていた。ロングラン興行の予定だったはずだが、意外に短く終了してしまった。そうして昨年12月には無事というべきか「離婚」が成立した。だが、その時点でも“訴訟問題”の決着がついたわけではなかった。そして昨日、とうとうホリプロは松居氏との間で“双方の和解が成立した”ことを公的に公表した。まあ、世間を巻き込んだ“離婚騒動”が正式に決着したということである。私は、松居一代氏がTVに出始めたころから知っている。私の記憶が間違いなければ、彼女は誰かに変わって『11PM』のMC藤本義一氏の曜日に相手役として登場したのだ。最初出てきたときには、中々洋風のクッキリとした風貌の女優さんという印象を受けた。そして何より藤本氏の際どい質問にも、自分の意見や考えを臆することなく述べていくところが印象的であった。藤本氏の相手役女性は次々に変わったが、彼女だけは比較的長期間続いた。何に対しても、明確に反応する彼女を藤本氏は気に入っていたに違いない。それからしばらく見なくなって、今度登場した時には、病気の子を抱える母親としてであった。そして、それから少したって、船越英一郎氏との結婚が報告された。それ以降、彼女の頑張りもあって、船越氏は「ミステリードラマの帝王」へと駆け上がっていった。やがて、松居氏は「風水の本を出した」ことで私の注意を引いた。「そんなことまで始めたのか」というのが正直な印象だった。松居氏の風水は「金運」と「夫婦円満」に効きそうな宣伝が並べられた。今回の騒動で、彼女は最終的に「夫」も「息子」も「女優」も「信頼」も、全てを失った。但し、何十億とも言われる財産は守られた(?)ようである。デビュー当時の様子や雰囲気を知っているだけに、何とも言えない重苦しい気持ちになる。
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