ここでいう「イスラム」は、一時期台頭していた「イスラム国(IS)」ではない。“ムスリム同胞団”につながる“普通の移民たち”、或いは“移民に洗脳されつつある人達”のことだ。それらが今パリで暴動を起こしている。しかも、困ったことには、それらの人々と、純粋に現マクロン大統領やその政策に“不満を持つ人々”との境界線が判然としていない。暴動の発端となっているのは「燃料税の引き上げ」である。デモ参加者は13万6000名にも及んでいる。だから、一部の“過激者たち”と形容は出来ない。報道機関の調査によると、これらのデモを支持する国民は73%にも及んでいる。大多数が、パリ市内で破壊行為や放火、略奪などが行われた“行き過ぎたデモ”を支持しているのだ。これは重症である。大統領になって以後のマクロン氏の評判は極めて悪い。彼自身は、地球温暖化を見据えて“自然エネルギーへのシフト”を促す意味もあって、燃料税の引き上げを決めた。けれども、ガソリンの値上げは生活に直結する。元々がエリート出身のマクロン氏には「庶民のことが判っていない」と支持率が低い。経済面とともに、現在のフランスが抱える問題点の一つは急速に治安が悪くなってきている点だ。これは大量に“移民を受け入れた結果”生じてきたもので、日本と違って四方を外国に囲まれているフランスは“怪しい人たち”も簡単に入って来やすい。その結果、この国の“宗教”とは異なる“イスラム教徒”たちが大量に入ってきているのだ。パリ郊外のサンドニという区域では実に45%がイスラム教徒なのだ。もはやフランスは“キリスト教国”ではなくなっている。しかも、現在、生粋のフランス人の多くは宗教に対してあまり熱心ではない。その結果、フランス全土には実質的に廃墟のような状態となっている教会の建物が点在している。これらの建物に対して、イスラム教徒たちが徐々にモスクへと改装していく計画が進められつつある。そうなることで、嫌でもフランスは「キリスト」から「イスラム」の国へと変わってしまうのだ。かつてのオスマン帝国が目指した「ヨーロッパ全土をイスラム化する」という野望が、時を経て奇妙な形で秘かに具体化されようとしている。
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