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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「疫病」から守ってくれる「祭り」が中止⁉


ときどき単純な私には「謎」に思える出来事が報じられる。本来「疫病から守ってくれる神」として存在している奈良市の「御霊神社(ごりょうじんじゃ)」が、今年は“コロナの影響”を考えて、通常10月の12日13日に行われる“例大祭の渡御式”を中止すると決めたそうである。これは祭神八柱の分霊を載せた神輿が街中を巡り歩くもので、それにより街の住人達を疫病から守ってくれると信じられていた。“新型コロナ”は間違いなく現代の「疫病」である。それなのに、守ってもらえるはずの“祭り”を中止してどうする。その代りとして、今年は10月1日~13日迄「ならまちの氏神さん!御霊神社例大祭の魅力」として“特別展示会”を市内の三か所で開くそうだ。この神社は1220年前の創建だが、主祭神は井上内親王である。その井上内親王は「天皇を呪詛した」疑いをかけられて、幽閉された。その幽閉先で“非業の死”を遂げられた御霊が祀られているのだ。実は、私も知らなかったが「非業の死」を遂げた怨霊は、丁重に祀ってやることによって「疫病から人々を守ってくれる」神霊に昇華するらしい。それが古来からの伝承としてあって、それ故に桓武天皇はこの神社を創建したのだ。何とも奇妙な話だが、その“祭り”は1220年間途切れることなく続けられてきた。それを現代の疫病=新型コロナで中止というのが、どうも納得できない。ただ、その当時の衣裳のまま天狗の面をつけた姿で椅子に座っている様子の展示は、一種異様で迫力がある。それにしても呪詛した疑いで幽閉しておいて、亡くなったら神社を創建するというのは、たとえ「疫病から守ってくれる」という民間伝承があったにしろ、自分で幽閉しておいてなだけに理解に苦しむ。しかも、その伝承そのまま今日まで、信じ続けられてきたというのは、そして疫病の今年は中止だというのは、単純な私にはどうしても理解しがたい。
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