菅内閣の支持率が低下している。さまざまな状況から見て、それは致し方がない。菅氏自身が、総理誕生の時には“運気の絶頂”であり、それが自分の“人生の頂点”でもあることを、どこかで予感していたのではないだろうか。「GoToトラベル」にしろ「緊急事態宣言」にしろ、マスコミがあおったことであって、必ずしも“政府主導”で動いた施策ではない。一般大衆というのは、脆くて移ろいやすい習性を持っている。マスコミが連日、煽り続ければ黙っていても“風向き”は変わる。そういう点では、日本の場合、マスコミ操縦の上手い人物が人気を一身に集めたり、権力を握ったりできる。ネット上の記事を読んでいたら、東京では飲食店を経営していれば、その規模に関わりなく、一日6万円もの“給付金”が出るらしい。その人は本業ではなく、副業的に「バー」を2件営んでいて、したがって一日12万円もの“給付金”が入って来ることになったらしい。その金額は、実際に営業して得る“売り上げ”よりもはるかに多いのだという。そうかと思うと、店舗規模が大きい店では、一日6万円ではとても経営が持たないという。もちろん、これは東京の話で、この“給付金”に関しては全国一律ではない。私の暮らす札幌では、とてもそんなに大きい額の“給付金”など得られないはずだ。また、仮に得られたとしても、実際に大変なのは飲食店だけではない。ホテル業界でも、旅行業界でも、土産品業界でも、タクシー業界でも、医療業界でも、アパレル業界でも、航空業界でも、芸能関係でも、接客業界でも…数え上げればきりがないほど、“コロナ余波”を受けている業界は多い。そうかと思うと“コロナ特需”に沸く産業もさまざまあって、一概に「良い・悪い」を決めつけられない。ただ、明らかに国家としての財政はひっ迫しつつある。多くのマスコミは「このようなことはかつてなかった」とか「人類がこれまで経験したことのない」などと言うが、決してそうではない。われわれは昔、何度か“疫病”や“感染症”に苦しめられた歴史を持っている。欧州でのペスト流行など、当時の人口の3割を失ったという地域さえある。第一次世界大戦や第二次世界大戦だって、多くの人達が犠牲となった。そういう時に“節目の行事”が重なっていた人たちもたくさんいる。みんなが「同じ環境・時代」を与えられるわけではない。多くの人は、“生まれて来る環境の違い”には理解を示すが、“生まれてくる時代の違い”にはそれほど関心を示さない。時代的な“違い”の方が、或る意味一律で「吉・凶」を与えられている。比較的「穏やかで恵まれていた時代」が長く続いたので、あたかも“そういう時代”がずっと続いてきたような錯覚を持っているに過ぎない。われわれは元々“公平”でも“平等”でもなく、それぞれの違いの中で“もがきながら”生きて来たのだ。
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