久しぶりで私の“新しい本”が誕生した。『全身観相術の神秘』(波木星龍著・八幡書店刊・B5判・458ページ・8800円)という大判で分厚く高額な本だ。実質的には今月後半に各書店に並ぶ予定の新刊だ。私がこれまで出した本の中で、いちばん価格が高い。それに、いちばん大きく分厚い。いちばん年数もかかっていて、いちばん写真や図解も多く、いちばん各種の占いを詰め込んだ本だ。私は貧しい家庭で育ったせいか、本には多数“詰め込まないと”気が済まないところを持っている。よく有名人などが“ユルユルの本”を出版しているが、“貧乏性”なのかそれが出来ない。本の中に、余白を作ることが根本的に“嫌い”なのだ。“活字のみ”で構成されている本も嫌いで、必ず、図解とか、写真とか、イラストとかを多数組み込む。そして雑誌的な構成にする。だいたいが“分厚い本”というのは活字の比重が多くなりがちである。占いの本で“分厚い本”のほとんどはそういうタイプの本だ。小説と違って、占いの本は夢中になって読めるような本ではない。そういう本なのに、文字ばかりで構成されていると、最初の段階で“読む気を無くす”ケースが多い。プロ占い師の方であったとしても、活字のみの本を何百ページも読むのは容易ではない。だから私は専門書として書く場合であっても、極力、図解や写真を多く使用するし、読んでいる人たちが理解しやすいよう心掛ける。占いの本の中には、特に古典の現代訳的な本はそうなのだが、難しい本を難しいまま“復刻”させようとする人たちが居る。さまざまな分野で“日進月歩”の時代に、古典を古典のまま“生で出す”ことが偉大なことであるかのよう勘違いをしている。現代に通用しないものを“生のまま”持ち込まれても活用できない。そうかと思うと、中学生から一歩も進歩していないような“50年前”の初歩的星座占いを、未だ喧伝して平気でいられる人たちが居る。こういう人たちは、自分たちが「中学生レベルの域」に留まって、読者が何も言わないから「それで良いんだ」とでも思っているのだろうか。そんなに一般の“占い好きな大衆”を教養のない人たちだとでも思っているのだろうか。私は、自分が“占い好きな読者”だったころ、自分がもし“本を書く立場”だったなら、こういう本は書かないな、という本を山ほど読んだ。だから、実際に自分が書く立場になった今、その点は常に意識している。必ず、新刊には、これまでどこにも発表していない知識や技法を盛り込む。どうせ、そのうち、死ぬのである。秘伝などともったいぶってもしょうがないではないか。
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