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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「日本に亀裂」企業も人も「完全なる二極化」


ロシア通貨「ルーブル」の価値が急落したことは誰でも知っている。ところが、その“ルーブルの価値”が、徐々に持ち直しつつある。これは何を意味するのかというと、そんなに簡単にロシアは崩壊していかない、ということを市場が先読みしていることを暗示している。ところが、その持ち直しつつある「ルーブル」にも増して下落している通貨がある。我が国の「円」だ。ドルに対してだけでなく、ルーブルに対しても、やや下落した格好になっているのだ。つまり、それだけ世界市場で「円」が急速に売られていることを意味する。昔は、戦争が起こると「円」が買われて「円高」となったのだが、今回は逆に急速に「円安」が進む。しかも、その傾向は今後ますます拡大していく可能性が強い。以前にも書いたように、本来「円安」は日本にとって悪いことではない。輸出企業の多い日本では為替の関係で「円安」が進んだ方が企業収益が大きい。けれども、それはあくまで“相対的に観れば”の話で、国内での製造販売企業の場合は、原材料や運賃が値上げになるので物価高騰の原因となる。特に“緩やかな円安”は良いのだが、“急速な円安”は暮らしに直結したエネルギー価格の上昇と食品価格の上昇を招くので、それでなくても停滞している「日本」の景気を下降させる。アメリカのように多少インフレが進んでも、所得も同じように上昇して行けば問題ないのだが、日本の場合は“その兆し”がない。だから“急速な円安”は好ましくない。とはいっても、世界市場に“日本の事情”など通用しない。いったん呼び戻しがあったが、円は再び125円を目指す。今年の初めころ、私は「円安」が進んで年末に125円くらいまで進むかもしれないと書いたが、年末どころかまだ年の前半である。この分では間違いなく5月中にも130円台となる。そうなると、どうなるか。企業が二分されるのだ。輸出で“大儲け”となる企業と、逆に輸入で“大打撃”を被る企業と、完全に二分される。当然、個人においても為替を利用して“大儲け”出来る人達と、それでなくてもコロナで収入源となっていた人達は、物価高騰のあおりを受けて四苦八苦するようになる。つまり日本国内の“経済格差”が、起業においても、人においても出て来ることになる。日本人は“まとまりのある民族”だが、果たしてこのような事態でも“亀裂”を持たずに居られるのか、不安要素がいっぱいの「春」が来た。
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