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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「駄菓子屋」と「子供雑誌店」を一体化すべき


群馬県桐生市を活動の拠点としている“お笑いコンビ・ワンクッション”が、桐生市内の歯科関連製品メーカーである「新見化学工業」敷地内に、社長から無償提供された店舗を使って駄菓子屋「よこまちや」を7月3日にオープンする。コンビの片割れが元々桐生市内の出身で「この街にも駄菓子屋を誕生させたい」という熱意を持っていた。たまたまそれを知った「新見化学工業」の社長が、自分の会社の敷地内であれば無償提供できると申し出た形だ。“お笑いコンビ”が地元の仕事の片手間に開く形となる店なので、常時オープンは出来ないようだが、それでも“夢”としての駄菓子屋誕生が実現する形だ。私は、この話には“良い部分”が三つあると思う。その一つは、社長の配慮で店舗を無償提供されるので、経営的な心配があまりいらないということ。あくまでも地元の活動にこだわっているコンビなので、時間的には何とかやりくりしていけそうであること。地元で会社経営する社長が“一肌脱いだ形”で、それぞれが“自分のできる範囲内”で、子供たちに「夢」を与えようとしていること。元々駄菓子屋は薄利多売型の業態であるから、儲けを出すことは難しいかもしれない。それでも、いまの子供たちに“素朴な駄菓子の愉しみ”を享受させることが出来る。幼い頃から、駄菓子屋の近くで育った私は、母親に毎日、駄菓子を買うための小銭をねだった。そのたび母親は何とも言えないような辛そうな表情を浮かべながら、それでも私に黙って10円玉を差し出したものだ。小学生時代は駄菓子屋が近くというより、隣にあった。いやでも外に出ると、駄菓子屋が眼に入るのだ。駄菓子のお菓子が買いたいのではなく「籤(くじ)」の“アタリ”が欲しくって、毎日、何度もその店に出入りした。そういう記憶を持つ私は、子供たちにとって“特別な場所”となり得る駄菓子屋は、やはり街中に遺しておいた方が良い店の一つであると思う。駄菓子さえもスーパーで買うとか、コンビニで買うとかではつまらない。子ども達が自らの意志で迷いながら“買うもの”を択ぶことに意義があるのだ。多数の選択肢を持ちながら“育つ”ということはとても重要だと私は思う。さまざまな空想力を育むうえでも、駄菓子は役立つ。私が好んだような“当たりクジ”の入った駄菓子を無くさないで欲しい。慎重に選びながら「また今日も外れてしまった……」としょんぼりしていた夕暮れの私に、私はまた出逢いたいのだ。
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