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今日の迷言・余言・禁言

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前年比「83.45%上昇」トルコの今後がヤバイ⁉


最近は少しくらいの“物価上昇”ではだれも驚かなくなった。けれども、さすがに前年比83.45%の上昇となれば話は違ってくる。これはトルコの9月の物価上昇率で、8月は80.21%だった。したがって10月の上昇率はもっと高くなる可能性が強い。どうして、こんな大変なことになっているのかというと、エルドアン大統領の強硬姿勢の結果なのだ。彼は自分の政策に反対する中央銀行幹部たちの首を次々と切った。だから銀行幹部たちも従わざるを得ないのだ。その結果、政策金利は9月22日も1%引き下げられ、その結果として通貨が下落し、1ドル=18リラと最安値を更新した。おそらく、この政策は続行するものと思われ、だからトルコの通貨は今後も下落していく。日本など“金利を引き下げていない”(厳密にいうと引き下げる余地がない)のに下落していくのだから、1%も引き下げたら“激しく下落する”のは当然の結果なのだ。そうすれば輸入品など軒並み上昇するから上昇率に拍車がかかるのは目に視えている。エルドラン大統領がなにゆえに“金利引き下げ”に固執しているかは定かではないが、もしかすると“欧州に対抗する”狙いがあるのかもしれない。なぜなら、アメリカと同様ここに来て欧州各国も軒並み金利上昇が行われている。10年物でドイツが1.86%→2.02%、フランスが2.46%→2.63%、イギリスが3.86%→4.02%、イタリアが4.16%→4.45%といずれも上昇している。特にイギリスの上昇率が高いのはトラス新首相の政策に対して市場が“疑問視している”表れともいわれる。つまり、いまイギリスは“ヤバイ国”の一つになったのだ。イタリアも新首相になるから今後の状況によっては“ヤバイ国”となる可能性が強い。ちなみにアメリカの10年ものは3.63%→3.76%で、いまのところイギリスよりも低い。そこで、これらの国に比べて「インフレ抑制には動かない姿勢」を貫いているのがエルドラン大統領なのだ。政治家として自らの信念を貫くのは立派だが、83.45%の物価上昇率では国民の方がギブアップして暴動にでもならないか、よそごと乍らいささか心配のような……。
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