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今日の迷言・余言・禁言

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「ねつ造」は解雇「そのまま引用」はスルー⁉


岡山大学の学術研究院医歯薬学域という難しい分野の教授であった神谷厚範教授が大学側から“懲戒解雇処分”を受け、それがニュースとして公表された。通常、大学内部のことであるから“一般のニュース枠”では扱わないのが普通だが、今回は何故か全国ニュースとして報道された。解雇処分理由は、この教授の学術論文上で“多数のねつ造箇所”が発覚したからだが、既にその論文内容が「多数の研究者に引用されている」ことで大学側も「著しく名誉が傷つけられた」として報道陣に公表する形となったようだ。わかりにくい内容なので、改めて解説すると、この教授は2019年に学術誌上で「がんの新しい治療の可能性を示す」実験研究の内容を発表した。がん論文の注目度は高い。したがって多くの研究者の眼にとまった。この論文に関しては当初から、一部の研究者から“疑問符”が突き付けられていたようだ。ただ「新しい治療の可能性」を、そのまま受け入れる研究者も多かったようだ。本来、学術論文は“そのまま受け入れて引用する”というのは問題がある。たとえ実験例証が多数あったとしても、それを自らが確認追試して後に引用するのが研究者としての姿勢であろう。ましてや“がん”に関しては、これまでにもさまざまな“新たな治療法”が生まれては消えた。神谷教授の論文には全部で113カ所もの“ねつ造部分”が発見されたという。これは、どうみても意図的なねつ造で弁解のしようもない。したがって岡山大学が“悪質”とみなしたのは当然だが、いったいなぜ「このような論文を書いたのか」そこが解からない。彼は教授だったわけで既に“社会的名誉や地位”を獲得している。わざわざ危険を犯してまで、どうして113カ所もねつ造する意味があるのか。或いは何らかの“科学賞”でも得たいと思ったのか、もっと大きな“権威”というものを身に着けたかったのか。理由は判然としないが、とにかく“実証型の研究論文”なので追試をすればすぐにバレる。ところが全国には追試をせず「論文をそのまま引用した研究者」が多数いたらしい。わたしは、そのことの方が大問題だと思う。なぜなら彼らは“がん研究”を専門としている人達だからだ。自らは実験をせず、他人の研究例をそのまま信用するのは、あまりにも無防備ではないか。ところが、彼らには「おとがめなし」で、この問題は通り過ぎようとしている。
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