最近は刃物を使った殺人事件が多い。日本はアメリカなどのように「銃」は簡単に所持できないが、包丁などの刃物であれば誰でも所持できる。将来的に、刃物など使わなくても調理できるような時代が来れば、もう少し殺人事件は減るかもしれない。3月26日正午頃に東京の杉並区で発生した殺人事件、その容疑者と思われる人物が捕まった。被害者女性が勤める乳児院で働く30代の同僚男性であるらしい。犯人はベランダの窓ガラスを壊して室内へと入り、職場から戻って来る被害者を待ち伏せしていたらしい。被害者はコートを着たままの状態で犯人に気づき、ベランダに出て戸外に助けを求めた。大家さんがそれに気付いて警察に通報したが、到着した時にはすでに犯人の姿はなく、被害者は刃物が突き刺さった状態で倒れていた。けれども、警察への通報が早かったため、二つの証拠品が“早い段階”から特定できた。その一つは「防犯カメラ映像」であり、その一つは「足跡の特定」である。もし、これが数日後の発見であれば、この二つとも特定は困難だったことだろう。現代は戸外においては、そのほとんどの地域に「防犯カメラ」が設置されている。マンションなどでは棟内にも設置されている。被害者が住んでいたのは二階建てのアパートで「防犯カメラ」の設置はない。そういう意味でも早期発見が、容疑者逮捕につながったのだ。被害者女性は親戚の証言によれば「結婚」が決まっていたらしい。もしかすると、そのことと“殺害”が結び付いているかもしれない。少なくとも容疑者が被害者女性に対して複雑な感情を抱いていて、その自宅を知っていたのは間違いがない。そうでなければ、被害者の自宅内で“待ち伏せる”ことなどしない。ものだけ盗んで立ち去れば良いのだ。もしかしたら「愛情」が「怨恨」に変わっていった可能性もある。ただ最初から“殺害”の意図を持っての侵入だったのかは微妙である。それにしても、容疑者を特定できたのは「防犯画像」と「靴跡」である。昔の推理小説では、よく「名探偵」が登場した。いや、現代でも“そのたぐい”の小説は多い。けれども、近年の実際の殺人事件では「防犯カメラ」が活躍しているケースが多い。刑事たちよりも、防犯カメラの「眼」の方が事件の推理に役立つのだ。一部地域では、個人情報の過度な収集だとして防犯カメラを撤去する動きもあるらしいが、なぜ、そんな発想になるのかわからない。犯罪の抑制にもつながる「防犯カメラ」は、われわれ“庶民の味方”であり、事件の“名探偵”であり、探し物を見つけてくれる“無口な友達”なのだ。
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