通常、家相・風水というのは、方位とか、外観形状とか、各部屋のインテリアとか、そういうものによって判断される。もちろん、そういうものも重要なのだが、その家に居住している人たちの“長年の思念”というものが徐々に影響していくことを、誰も論じようとしない。よく家というのは、人が住んでいないと急速に朽ち果てていくという。それは誰もが“実感”として会得している真実だ。つまり、人が居住している「家」は、そこに居住している人たちの生命力を反映していることになる。その人たちが居なくなれば、建物としての“生命力”も急速に失われてしまうことになる。それならば、当然、それと同じように、そこに暮らす人々の日頃の“思念”もまた「家」は“吸収”しているに違いない。確かに、小学校の前を通る時、私はいつもそこから“生命力”と“発展途上ともいうべき気”を感じる。校舎自体は古びて老いているのに、その建物はいつも“活き活きとしていて”生命力にあふれているのだ。実は昨日、一つの判決が下された。千葉県で2016年9月に起こった殺害事件の判決で一審を覆し、懲役10年から懲役7年へと減刑されたのだ。竹内愛美被告は自宅内で実の弟・諒(享年21)氏を殺害し、バラバラに切断した罪に問われている。実の弟を殺害した割に“罪”が軽いのは、被告側が「正当防衛」を主張しているからで、生活費のことで言い争いとなり、弟が向かって来たのでとっさに刃物を持ったら太ももに刺さり、それが致命傷になった、とされているからである。つまり殺意などなく、とっさの正当防衛で身を庇ったに過ぎない、というのだ。そうは言うものの、手当てした形跡もなく、死後にバラバラに切断するなど、疑問の残る判決ではある。私がこの事件で注目したのは、殺人の行われた「家」が、最初は“6人家族”で暮らしていた家だという点だ。最初は、彼らの父母と2人の“妹たち”の6人暮らしだった。それが父親が精神を患って休職し、夫婦での口論が多くなり、やがて母親が離婚し、家を出て、三女も出て、やがて父親が死亡し、四女も出て、結局、仲が悪かった「長女」と「弟」だけが残った。そうして、生活費のことなどで言い争うことが多くなり、本当に弟が向かって来たかは疑問だが、姉が弟を殺した結果となった。途中、母親は離婚して出て行ったが、それまではずっと母親からの「虐待が続いていた」と証言されている。つまり、その「家」は心の休まることなどなく、常に“争い事”が絶えなかった家だということになる。まるで、その“争いの渦”に飲み込まれてしまったかのように、一人消え、二人消え、三人消え、四人消え、二人が残った。そして、弟は殺害され、姉は刑務所に入る。誰も居なくなったのだ。
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