「おいしそうだったから食べたかった」という言葉はよく聞く。けれども、それが「人肉」に向けられたものだったとしたら、思わず絶句する。それが通常の感覚だろう。けれども、世の中には“そうではない人達”がいるという話は何かで読んだことがある。この事件は今から38年前のフランスで起きた。パリの大学院に留学していた日本人男性が、同じく留学中のオランダ人女性を自宅内で殺害し、その人肉を食べたというのだ。しかも、それを行ったのは「おいしそうだった…」かららしい。う~ん、牛じゃないんだから…。しかし、彼の“人肉志向”はその幼少期に芽生えていたというから、なかなかに重症ではある。この事件はフランス国内で裁かれ、結局、加害者・佐川一政は精神病院送りとなった。その後、日本に帰国、日本で裁こうとしたのだが、フランスから“待った”が掛かり、結局、実質的な量刑を受けることなく、彼は作家・文化人として雑誌などを主に活躍したりもした。ところが、それで“人肉志向”が無くなったのかと言えばそうでもなく、白人女性を「食したい」という欲望は消えなかったらしい。今年7月、彼の“狂気”を追ったドキュメンタリー映画「カニバ/パリ人肉事件38年目の真実」が公開された。彼はまだ現存しているが、実の弟の介護を受けながら生活しているらしい。私が彼を注目するのは、その生年月日による「運命図」からである。四柱推命の方からは出生日の五行「火」から“生じる五行”「土」の干支で構成された俗に「棄命従児格」と呼ばれる干支配合の典型で、本来なら“子供命として”生きていく人の命で、そのためには自らを犠牲としてもかまわない、という生き方が“お似合い”なのだ。この場合の“子供”には、実際の自分の子供ばかりではなく、“自分の教え子”とか“自分のペット”とか“自分の作品”とか、さまざまな同種のものが含まれる。彼にとっての“子供”が実子でないことは明らかで、通常はいくつかの“小説作品”くらいしか考えにくいが、もしかすると彼の場合は「食べたい女性」がそうだったのかもしれない。なぜなら推命学上では「食神」と呼ばれる星が極端に強いからだ。「棄命従児格」中には、文字通り“飲食業”で成功している人たちも多い。その場合は必ず店舗を次々と増やしていくのが特徴だ。ペットが次々と増えていき、自分たちの生活費よりペットの生活費に追われる人もいる。もちろん、いくら彼が自らを犠牲にしたとしても「次々と白人女性を食べていく」など出来ない。結局、彼は実の弟の“世話を受ける”という晩年になっている。そういう中、今回の映画はなぜか今頃“新たなる作品”として世に出ることになった。ホロスコープの方では、丁度トランジットの天王星が、彼の出生時の太陽と金星に0度一体化している期間だ。こういう時、運命はその人に「予期せぬスポットライト」を浴びせる。もちろん、病床の彼は「食べたい女性」を追いかけることなど出来ないが…。
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