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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


不思議な占い方


海外に出掛けるとき、見知らぬ街や古代遺跡の観光以外に、私には二つの大きな課題がある。まず第一は参考となりそうな“占い書籍の購入”であり、その第二は興味深い海外の“占いを実際に体験してみること”である。そのどちらもが期待外れのこともあれば、期待をはるかに越えた収穫をもたらしてくれることもある。今回の旅行は期待が小さかった分、収穫は大きかった。もっとも旅行自体は必ずしも順調とはいえなかった。

出発時からして天候に恵まれなかったが、インドネシアに着いてからもスコールに見舞われ続けた。特にジョグジャカルタからデンパサールへと帰るはずの航空機が、ものすごいスコールの中をどこまでも進んで見知らぬ場所へと降り立った時には、これからいったいどうなるのか…と気が気ではなかった。それがインドネシア第2の都市スラバヤの飛行場だった。乗る飛行機を間違えたのかと思ったが、そうではなくデンパサールに着陸出来なくて、緊急避難的にスラバヤへ着陸して給油し再チャレンジしよう―ということらしかった。ホッと胸をなでおろす半面、あの豪雨の中に再び突き進むのかと思うと不安もよぎった。なにしろものすごい雷と豪雨だった。再チャレンジして着陸出来るという保証はなかった。実際、スラバヤで怒って降りてしまった人達も二十名くらいはいた。なにしろ手書きで航空チケットを発行している会社なのだ。この国の人達は慣れているらしいが搭乗ゲートも3回変わった。ここは度胸を据えて掛るしかない。2度目の着陸チャレンジは見事に成功した。乗客たちは何故か大きな拍手を機長に送った。

バリ島のウブドへと向かった時にも強烈なスコールがやってきた。この島はどこもそうだが、雨宿りできるような公共の場や施設というものがない。車から降りられないのだ。あっと言う間に水溜りが出来て洪水となる。“癒しの島”と言われているが、それはリゾートホテルやスパ・エステの話であって、街中自体は決して“癒しの雰囲気”ではない。アリの巣を突いたように集まって来るオートバイの群れ、信号や横断歩道というものが極端に乏しい道路、日本人は道路を横切るのに大変な決断と勇気がいる。とにかく車もオートバイも歩行者の為に停まってはくれないからだ。間一髪のところで逃れたが、私は猛烈な勢いのオートバイに跳ね飛ばされそうになった。

その一方、占いの書籍は注目すべきものを4~5冊手に入れることが出来た。本当は『ジャカルタ占星術』という書籍も購入したかったのだが、分厚く、重そうなのであきらめた。海外書籍はあまりぶ厚く重いものはパスせざるを得ない。その代わり興味深い手相術書を数冊買った。実例写真が100枚近く掲載されている本や、実例手型とその解説が多数掲載されている本を入手出来た。毎回、海外に行くたび占い書籍を購入してくるので、我が家には世界各国の書物が古書店のように積まれている。

二人のバリアン(呪術占い師)による占いの実占も体験してきた。二人とも占い方はまったく異なり、それぞれが個性的だった。その1人は12項目にわたって占ってくれるのだが、その占い方が面白い。顔面を凝視しながら1回1回奇妙な手指による動作を繰り返す。まるで試写室で映像を確認しているかのような占い方だった。そして各項目に対して4~8までのランク付けを行う。例えば金運は7で、老後運は8という具合に…である。私の場合、運命という項目が一番悪く5だったが、それ以外はすべて7か8だった。このバリアンの占いは地元では名士らしく高額だった。次に観て貰ったバリアンは、まず両手を出させて掌から発する“オーラを観察する”ところからスタートする。私の場合、赤いオーラが一番強く、紫のオーラが続いて強いらしい。この二つのオーラから、私は自分と同じく霊感的に人々を指導する立場の人間だ…というようなことを言った。私は自分の身分を明かしていなかったので、その鑑定能力に内心驚いたが、黙っていた。その後、インドネシア独特のカードを使った占いに入った。判断は具体的で、私の場合、今年8月に仕事上の幸運がやって来て、そのお陰で4年間は安泰で順調に推移するそうだ。近くの湖に15日に金の指輪を着け出掛ければ“水の神が霊感とパワーを授けてくれる”らしい。単純な私は日本に帰ったら支笏湖へ出掛けて見ようか…と思った。私はいつでもそうだが、占ってもらうときには純粋に“占ってもらう人”になりきって座る。そうでなければ愉しくない。もちろん自分自身が占うときの参考にもするが、人それぞれの占い方を黙って堪能するのも良いものだ。人様からの助言には何かがある。何かしら得るものがある。それは当たるとか当たらないとかいう以前の問題であって、そういう謙虚な気持ちが無ければ占ってもらう価値がない。自分で占えば好さそうなものなのに、わざわざ海外まで出掛け普通に占ってもらうのは、占いを行う側として真摯な気持ちを保ちたいからでもある。こうして私の奇妙な形の“占い修業”は続くのであった。

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