2月27日にベトナムのダナンで第2回目の「米朝会談」が開かれることが決定的となった。日本国内においては、今回の会談を重要視する人は少ない。ほとんどの人が「なんでまたやるの?」「同じことの繰り返しでしょ」「トランプと金正恩のパフォーマンス」という風な観方でしかない。確かに、そういう風な印象を持つのが自然ではある。けれども違うのだ。実は、今回の米朝会談は「日本」にとって極めて重要なのだ。なぜなら、そこで一つの約束が交わされる。つまり「ICBMの放棄」という約束だ。これは、北朝鮮が誇る“アメリカまでを射程とするミサイル”のことである。これを放棄する代わりに“金融制裁の緩和”が与えられる。一見、“お決まりの茶番劇”のように感じる人がいるかもしれないが、そうではない。これは、要するにアメリカさんが北朝鮮さんに対して「アメリカに向けられている危ないものを取り払うのなら、日本のはどうでも良いよ」という“見逃しのサイン”なのだ。つまり「ICBMの放棄」を約束したからと言って、ミサイルそのものの放棄を約束したわけではなく、特に日本を射程に収める弾道ミサイル・ノドンなどは暗黙の対象外となる。しかも、そんなことは全世界の“有識者たち”は知っていながら、二人が交わす条約がまるで「世界平和」に貢献しているかのような報道の仕方となる。それを誰よりも喜ぶのは、やがて「北朝鮮」と一体化していくかもしれない「韓国」の人々なのだ。そういう“暗黙のシナリオ”が出来上がって来たから、北朝鮮の報道機関は先頃「日本は世界で孤立していく」と論評したのだ。このところ韓国が日本に対して挑発的なのも、そういう“方向”に進みつつあることを察知していたからだ。実際、この件に関しては、極端なことを言えば日本に味方し、日本を心配してくれる国は、どこにもない。もちろん“自国ファースト”を推し進めているアメリカ人にとっては、アメリカに届くミサイルを放棄するなら、北朝鮮はもはや“敵ではない”というムードに傾く。今のアメリカにとっては、敵は北朝鮮ではなく、“世界の覇者”を狙う中国である。もちろん韓国は、今や“北朝鮮の手下”のような存在でしかない。米朝会談の“成果”に対して、中国とロシアは特別大きな称賛もしなければ、否定コメントも出さないだろう。ヨーロッパ各国は、懐疑的な反応を示すかもしれないが、だからと言って日本に味方するわけではない。アジア諸国は総じて高く評価するだろう。つまり、日本に対して本当に同情してくれるような国は皆無なのだ。「拉致問題」など、もはや完全に手の届かないところに行ってしまった。
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