ブルガリアで開かれている“世界三大バレエ”の一つ「バルナ国際バレエコンクール」で、日本の4人の若者たちが揃って入賞した。今回は残念ながら1位は逃した。五島温大君(18)、大森一樹君(18)、井崎エレナさん(16)、高森美結さん(19)といった方達だ。このように名前を並べても、多分、誰も知らないのではないだろうか。なぜなら、いずれもが現在は海外に居住している。つまり、日本で活躍しているバレリーナではない。五島君と井関さんはベルリン、大森君はリスボン、高森さんはハンガリーの各国に留学中なのだ。だから或る意味では日本だけでなく、留学しているそれぞれの国の誇りも背負ってのコンクールなのだ。それにしても、いずれも十代だ。日本から遠く離れたヨーロッパに、日常言語も英語ではない各国に、単身十代から“芸術留学”をする。そういう時代になったのだ。私には、そのこと自体が信じがたい。ご両親も、それを望まれていたのだろうか。確かに、十代から国際バレエコンテストで入賞すれば、その後の“バレエ人生”は保証されたも同然なのだ。そして、そのためには日本国内だけでの練習や教育では難しいのだろう。音楽や踊りには“早期教育”が有効らしい。ただ一抹の“寂しさ”を私は感じる。さまざまな分野で“十代半ば”が来ると、素質のある人、能力のある人は海外に行く。それはそれで“素晴らしいこと”なのだが、結局は“普通の十代”とは違ったものになる。AKB48系の少女たちの中には、逆に“普通の十代”に戻ろうとするメンバーも出てきている。どちらが幸福なのかは誰にもわからない。特異な才能を磨くことで“輝かしい人生”を歩める可能性もある。それを棄てることで“平凡な一市民”としての人生もある。幸福度は“名声や地位”では測れない。最終的には、本人が“公開しない人生”が一番良いのだ。
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