著名人が再婚したとき、しばしば元の配偶者に“ひとこと”を求める取材陣がいる。まあ誰もが“思い浮かべる相手”なのだから、仕方がないといえば仕方がない。今回、主演舞台の公開取材で、藤原紀香さんははからずも元の夫・陣内智則氏が結婚を公表して間もないタイミングでの取材となったので、その質問がぶつけられた。それに対して藤原紀香さんは既に自分が再婚していることもあって、さえぎったりせず「おめでとうございます」と祝福した。一見、当然のことのようにも思えるが、多くの女性はこれが出来ない。無視するか、拒否するか、大体どちらかが多い。ここに女優・藤原紀香の“器の大きさ”を見せつける結果となった。娘の結婚に「おめでとう」と公的な祝福をできなかった歌手・松田聖子さんとの違いが鮮明である。人間は誰しも、人生の中で人間としての“器の大きさ”を試されるような場面に出逢う。そこで、どう振舞うか、どう述べるかは、その後の人生に大きく影響する。まだ若い頃、私は或る女性と半年ほど付き合って、その後、別れた。それから一年ほど後に、その女性が結婚することを知った。別な女性から教えられたのだ。その女性が彼女の結婚式に出席した。私は、自分がなぜ結婚式に呼ばれなかったのか、不思議だった。その女性より私の方がはるかに親しかったからだ。だから、そのままのことを言ったら、その女性は大きく笑った。そして「そんなことも解からないの」とあきれられた。「あなたには見せたくないのよ」「どうして?」「女の気持ちがわからない人ね」何となく気まずいまま空気になった。訊いてはいけないことを訊いたような気がした。「おめでとう」と祝福したかったのに、何一つできなかった…苦い想い出だけがある。
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