私は見なかったのだが、ボクシング元世界チャンピオンの亀田興毅氏の父親・史郎氏が「しくじり先生」最終回の講師として10年振りにTV出演をしたらしい。一昔前、独特の親子関係と、あまりに過酷で珍妙な“練習スタイル”が世間の注目を浴びた。スポーツの世界における幼い頃からの“英才教育”は珍しくない。それなのに“この親子”だけが注目されたのは何故だったのだろう。一つには、彼らの風貌と雰囲気にあった。何となく“ヤバイ系”の風貌や雰囲気を醸し出していたのだ。対戦相手を罵倒するとか、極端に威嚇するとか、その振る舞いは“スポーツ”としての域を超えていた。もちろん、プロボクシングは“格闘技”なので、多少の罵倒や威嚇はあって当然なのだが、その風貌も手伝って、“ヤバイ集団”にしか見えないところが問題なのであった。結果的に亀田史郎氏は“指導ライセンス”を剥奪され、世界タイトルマッチは、その判定も含めて、マスコミや世間から“猛バッシング”を受けた。ただ、見過ごされがちであるが、息子・亀田興毅氏が世界チャンピオンとして“三階級制覇”を成し遂げた人物であることは確かなのだ。“圧倒的な強さ”を見せつけたボクサーではない。そして何かとトラブルが多く、王者としての防衛期間が短かったせいもあって、“三階級制覇”という偉業である割には評価されていない。その下の大毅氏も、和毅氏も、そして最近では娘の亀田姫月さんまでも“ボクシングの世界”で活躍されている。この事実をどう見るか。当時、世間的に「ヤバイ教え方」とみなされていた亀田史郎氏だったが、結果だけから見ると“世界チャンピオン”を輩出した教え方だった…ということになる。例え、その指導法が過酷で珍妙であっても、父親の“情熱”や“願い”は、子供たちに受け継がれていたのだ。そうでなければ、四人が四人とも、ボクシングの世界に進むはずがない。がむしゃらな父親の背中は、子供たちの“進むべき道”を無言のうちに定めさせたのだ。
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