4月, 2020年

10年後、20年後が教える「才能の正体」

2020-04-06

「売れない漫画家」から「警察官」へと転身した人物の話が掲載されていた。現在、千葉県警成田署に勤務する山崎直樹氏(38歳)を扱った記事だ。彼は、幼い頃から漫画を描くのが好きで、とりあえず入った専門学校卒業後、進路に迷ったあげく、思い切って“漫画の新人各賞”に応募した。その結果、幸運にも『週刊ビッグコミックスピリッツ』の新人賞を獲得する。そこで、プロになるべく工場勤務のアルバイトをしながら、さまざまなジャンルの作品を編集部に持ち込んだ。ところが、新人賞は取れたのだが、なかなか雑誌掲載とまではゆかなかった。どんな作品を描いても、担当者からダメ出しをされるのだ。だんだん何を描けば良いのかわからなくなった。絵自体は上達する。けれどもストーリーというのは、描けば上手くなるとは限らない。編集者にダメ出しをされていくうちに、“自分が作る物語”というよりも、編集者に“ダメ出しされない物語”を作ろうとするように変わった。そうして、ようやく5年が経って『ピンクの天使』という読みきりでデビューした。けれども何の反応もなかった。第一、自分の作品ではあったが“自分のモノ”という気がしなかった。編集者に言われるがままのストーリーで書いたら掲載されただけだからだ。夢にまで見た“雑誌掲載”だったが、それでプツンと糸が切れた。何の反応もないということは、誰も自分の漫画など求めていない、ということだと悟った。そうしたら、憑き物が落ちたように漫画を止められた。そうして、実家に戻り、地味でも“世の中に役立つ”人間になろうと誓った。そうして警察官採用の面接を恐る恐る受けてみた。すると、意外なほどスムーズに採用された。警察官という職業なのに、元バンドマンとかバックパッカーとかがいた。自分も“仲間”に加われるような気がした。そうして仕事について間もなく、万引き事件があり、その事件の現場図面を描いた。その“現場図面”の的確さが上司の目に留まった。こうして、彼はやがて本部の“広報県民課”というところに回され、ホームページの作成やポスター作りを任されるように変わった。思わぬ形で“得意の絵”が活きて来たのだ。2018年からは成田署に移り、新人の採用面接官を兼ねている。自分が、悩み苦しんだ“職業選択”を若い人たちと一緒に考え、寄り添ったアドバイスができる。ここでも、“経験”という才能が活きているのだ。

「日経平均」より「トピックス」が“鍵”⁉

2020-04-05

世界的に株価が“乱高下”している。以前にも述べたように、株価の動きは“実体経済”に先行する。その株価の動きが「二番底」に向かい始めた。つまり、いったん浮上して、もう一度“底値”に向かって下落し始める。そういう動きとなっている。その“先行指標”となるのは、前から述べているように「ドル円相場」と「原油価格」だ。このところ、この二つの動きも、乱高下しているのが実態だ。つまり、まだ正確に未来を“読み取れていない”動きのように思える。特に、今回の騒動で、もっとも“動き”として解かり辛いのが“ドル円相場”で、最初は一気に「円高」に傾き、それからまた一気に「ドル高」に向かった。私はそれを知って、急速に日本は“回復する”可能性があると読んだ。実際、それに応じるように、日本株は一気に下降したが、妙な形で止まり、その後一気に浮上した。つまり、三分の一ほど元に戻した。ところが、その後ピタリと止まり、じわじわと下げ出している。こういう“動き”をみると、誰もが「二番底=ダブルボトム」に向かうのではないか、と不安を感じる。或る意味ではセオリー通りなのだ。現在の「ドル円相場」は、極めて読みにくい。“ドル高”から再び“円高”へと向かった時、誰もがこのまま“本格的円高”方向に進むかに思った。中には「1ドル100円を切る」と予測する人もいた。けれども、意外にも、もう一度“ドル高”方向へ修正しそうな雰囲気もある。もし、アメリカ株が完全なる“二番底”を取るなら、もう一度“ドル高”に呼び戻す可能性が強い。そうすると、どうなるのかというと、日本株は「下げそうで下げない」という形となる。そして、やはりアメリカ株よりも先に“二番底”から抜け出す。再び急浮上する。そして、三分の二まで戻ったら、今度はじわじわ時間を掛けながら戻っていく。もう一つの指標である原油価格も一時期は20ドルを切ったりした。ところが、ここにきて、急速に上昇し始めた。まあ、そうはいっても、まだ30ドル以下だが、あっという間に40ドルまでは値を戻す可能性がある。もし、そうなれば、本格的な株価上昇が期待できる。日本株の場合、通常「日経平均」というのがニュース上では用いられる。「トピックス」と呼ばれる指標もあるが、ほとんど“お飾り”である。ところが、日本株が最初に浮上した時、実は「日経平均」よりも「トピックス」の方が早く浮上しているのだ。したがって“二番底”から再浮上する時にも、最初は「トピックス」だけが“プラスになる”可能性が強い。アメリカ株も日経平均も下がり続けているのに、トピックスだけが“ちょこっとだけ上がる”、それが「日本」が“浮上していく”最初の目印となる。

「祖国」「故郷」が“甦る”とき

2020-04-04

われわれは普段、自分の“祖国”とか“郷土(ふるさと)”とかを忘れがちである。正確に言えば「…の大切さ」を忘れがちである。特に、さまざまな理由から自国を離れて暮らしている人、或いは郷土を離れて暮らしている人、その地に住み着いて長ければ長いほど「祖国」や「故郷(地元)」は“遠いもの”となる。今回の“新型コロナ騒ぎ”は、多くの人に“自らのルーツ”ともいうべき「自国」或いは「祖国」というものを、及び「生れ故郷」或いは「実家ある地元」というものを、改めて“再認識”させる結果になっている。どうしてそうなってしまったのかというと、最終的に人間は「自国民」或いは「地元民」を優先するからだ。だから、各国が自国を“封鎖”し、或いは暮らしている街・地域を“封鎖”する作戦に出ている。日本におけるアメリカの大使館が、そこに暮らす外交官とその家族に対して“アメリカ本国に戻る”ことを通達し始めた。強制ではないようだが、勧告し始めたのだ。おそらく長引けば、どの国であっても、同じような措置を取るのではないか。海外に暮らす日本人に対しても、各国大使館を通じて、日本に“戻りたい人達”を募っている。もはや、世界戦争が始まったかのように、それぞれの国が「本国に戻るよう」呼びかけ始めた。このような時代が来ると、いったい誰が予測しただろうか。“時代”は時として“後戻り”をする。それは決して珍しいことではない。歴史を見ていくと、何度もそういう時期を経験している。そうやって一時的に後戻りをしながら、しばらくして再び、前へと歩み始める。それが“人類の歴史”なのだ。丁度、太陽系の惑星が、常に“順行”していくのではなくて、時々“逆行”したり、“停滞”したりしながら、それでも長い目で見た場合には“前に進んでいく”のと同じように、人類は進んでいく。そういう意味では、こうやって“いったん後戻り”するのも、人類の歴史としては必然なのかもしれない。実際、われわれは大正時代に欧米の文化を取り入れて、俗にいう「大正モダン」の文化を花開かせていた。ところが昭和の時代に入って“太平洋戦争”となって、日本における“欧米の文化”はことごとく排斥された。ところが、鎖国時代とは異なり、日本独自の文化として“花開く”ことはなかった。経済がひっ迫していて、それどころではなかったからだ。だから、よく“経済的な成長”が精神的にマイナスであるかのようなことをいう人がいるが、それは逆なのだ。本当に経済がひっ迫している中では、ほんとうに優れた“芸術作品”も“芸能作品”も産れて来ない。優れた“科学製品”も“技術製品”も産れて来ない。さまざまな文化や民族や人種が刺激し合う中で“新たなる文化”“新たなる文明”が誕生する。そういう意味では、一度解体されて、もう一度集まる状態となった時に“素晴らしい文化・文明”が花開きだすに違いない。

「運気」は巡って「評価」は変わる

2020-04-03

最近、妙な形で評価を上げている人物がいる。元衆議院議員の豊田真由子氏である。このところ、フジ系昼の「バイキング」に「感染症対策のエキスパート」として出演することが多くなった。かつての議員時代、自分の秘書たちに対して暴言を振るっていたことを週刊誌に取り上げられ、特にその音声「このハゲー‼」が何度も流され、一躍“時の人”ともなった。ただ、“パワハラ言動”の代償は大きく、議員バッジも外さなければならず、世間的にも猛バッシングを受けた。自民党の若手エースとして、多少、上層部から引き立てられて来た側面もあり、野党より、むしろ自民内部からの“拒絶感”が異様に強かった。そういう形で全国民を“敵”に回して「政界を追われた」のが豊田真由子氏であった。その豊田氏だが、なぜか今回は「可愛い」の評価さえ得ている。もちろん、彼女は「このハゲー‼」で有名だから出られたわけではない。元々ハーバード大学で公衆衛生学の博士号を取得している。そして厚労相の官僚として実務に携わった経験もある。さらに、衆議院議員時代も2009年の“新型インフルエンザ”が流行した時、今度は議員として対処していた経験もある。したがって、そういう意味では「感染症対策」の政府対応などについて話せる数少ない貴重な人物と言えるのだ。けれども、TVの視聴者たちが感じたのはそういう履歴や専門的な回答ではなくて、むしろ“外見上の変化”、どちらかと言えば“高圧的な印象”が強かった雰囲気から、庶民的な表情豊かで丁寧な話し方だった。その外見的な“違い”で言えば、何よりも“髪型”を大きく変えたことにある。服装も、元政治家とは思えない“華やかさ”があった。観相学的な観点から言えば、女性が自らの“額を隠す”のは、俗にいう「能ある鷹は爪を隠す」と同様な作用が生れる。つまり、人前であまり自らの“知性をひけらかさない”印象を与えるのだ。これは、実際にそうであるかどうかはともかく、少なくとも、印象的にそういう印象を与える。だから、男性達に多い“学歴コンプレックス”の人達から反感を持たれないで済む。もう一つ、この人は鼻脇からの法令線がクッキリとしている。私は昔、だから、この人は必ず、何らかの形で“脚光を浴びる時期が来る”と記した記憶がある。今回、彼女は“自らの専門分野”でTVに登場した。そのことが、より以上に彼女の“長所”を印象付けたのだ。法令線のクッキリしている人は、自分の専門分野に強いからだ。しかも、このことは「人間の運気」というものの不可思議さも同時に教えている。どのような人でも「運気」には勝てない。一生、幸運が続く人などいないし、逆に、一生、不運が続いていく人もいない。運命の女神は、或る意味ではすべての人に平等に「幸運」と「不運」との巡りを教えている。

2020年4月の運勢

2020-04-02

「金持国」が「貧乏国」に“変わる”可能性⁉

2020-04-02

アラビアの多くの国は現在「金持国」である。それはなぜかと言えば、いうまでもなく“石油が出る”からだ。昔、貧しかった国の多くは“石油”が出たことで「金持国」に変わったのだ。大昔から“お金持ち”だったわけではない。ところが、ここにきて「もしかしたら…」という情勢になってきた。アメリカのシュール大手であるホワイティング・ペトロリアムが4月1日、日本の「民事再生法」に当たる手続きの申請に入った。要するに企業として“破たん”したのだ。その理由は「新コロナ」ではなく「原油価格」が“20ドル付近”まで下落してしまったからだ。つまり、採算が合わなくなってしまったということだ。これまで産油国がどうして金持ち国でいられたのかと言えば、原油価格が上昇・安定していたからだ。ところが、今年に入って原油価格は三分の一以下に下落してしまっている。これでは“商売”として成り立たない。一つには生産過剰で、各国が譲り合わないからである。もう一つはここにきて各国の経済が急速に衰えだし、需要そのものが縮小してしまうことが明らかになって来たからだ。時を合わせるように、二つの問題が起こったのだから、原油価格が急落するのは当然なのだった。これまで「金持国」は“お金が余っている”ので、それを投資に回してきた。世界経済が順調に回っている限り、その投資資金は何倍にもなって還って来る。つまり、金持ちは“もっと金持ち”になるように出来ている。ところが、世界経済が“逆方向”に回転し出すと、どうなるか。投資していた資金は回収できなくなるのだ。「余っていたお金だから良いではないか」と言われそうである。ところが、そうでもないのだ。今、原油価格が急落すると、今後は“余るお金”どころか“足りないお金”になってしまう。そうすると、投資したお金も無くなり、余るはずだったお金も足りなくなって、あっという間に“ピンチに立たされる”可能性が出てくる。元々“石油依存の強い国々”が「金持国」には多い。他にはドバイのような“観光立国”だ。ところが、この“観光立国”というのも、周辺に金持ち国があって初めて成り立つのだ。生活がひっ迫してくると、誰もが観光どころではなくなる。別に“感染症”だけではなく、行けなくなってしまうのだ。こうして、“アラブの王様たち”は現在、原油価格の急落に頭を悩ませている。

「四川省の森林火災」が予告するもの

2020-04-01

私が年初からもっとも“不安視”していたものが、徐々に具体化しつつある。年初から、何をもっとも“怖れ”ていたかと言えば「防ぎようのない自然災害」だった。私は年初にオーストラリアで森林火災が猛威を振るっていた時、本能的に「これは危険だ」と思った。何よりも危険さを感じたのは「防ぎようがない」という部分だった。日本にはオーストラリアのような“広大な森林地域”は存在していない。だから、そういう点では、我が国は心配しなくても良いのかな、と思った。それなのに、妙な胸騒ぎのようなものが残った。その後、ほどなくしてフィリピンで火山の爆発があり、バトンを渡されたな、と感じた。けれども、これは想像したほどの被害には至らなかった。そして次に中国の“新型ウィルス”のニュースを知って「これだな」と直感し、それを書いた。その後は、いうまでもないような状況が続いていて「防ぎようのない自然災害」は世界中に伝播した。けれども、私は何となくまだ納得していなかった。これだけではないような気がしていたからだ。そして昨日、中国の四川省で、大規模な森林火災が起こっていて、人口70万人の街である西昌市郊外から出火し、この街全体が“危険領域”に入りつつあるというのだ。必死の消防隊員が18名も死亡したという。そういえば、昨年にはカリフォルニアでも大規模な森林火災があった。何となく、本家本元の「防ぎようのない自然災害」に地球全体が徐々に浸食され始めてでもいるような危険な兆候なのだ。アメリカと中国とが世界の覇権を争って“貿易戦争”をおっぱじめてから、ろくなことがない。“新型ウィルス”の蔓延で、今や世界中が“虫の息”状態となってしまった。もはや覇権どころではない。自国の経済をどうやって支えていくか、大不況がやって来そうなのを、どうやって喰い留めるか、そっちの方に関心が移っている。私はだから、誰も騒ぎ出してない段階で、世界の株価が大暴落して、それが日本の経済にも必ず襲って来ることを述べておいた。けれども、その時点では誰も経済に直結するようには捉えていなかった。「株価なんか、私の生活に関係ありませんから…」という人がほとんどだったろう。私の「先を見る眼」は、昨日の「四川省の森林火災」を重視する。これが、それ以外の地域に“妙な形”で、文字通り「飛び火」することを怖れるのだ。

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