政府が自走ロボットの“無人配送”の解禁を決めたらしい。早ければ今国会中にも「道路運送車両法改正案」などを提出して、2021年度中にもロボットが公道を利用できるようにするという。素晴らしい。出来れば無味乾燥な形状のロボットではなく、ちゃんと「顔」のある“人間っぽいロボット”でお願いしたい。もっと理想を言えば、こちらが訊いたら、ちゃんと応えてくれるロボットが好い。我が家で使っていたAI内蔵型のTVは、こちらが何も聞いていないのに「よく解かりません」とか「聴き取れませんでした」とか「お役に立てなくて申し訳ありません」とか、突然、喋り出す“困り者”だった。そして、余計な時に出現して来るので「会話に入ってくるな」とか「消えてしまえ」とか言っていたら、何んと、ほんとうに消えて…つまり、壊れてしまったのだ。まだ1年半くらいだったのに、買い替えざるを得なくなってしまった。総じて家電物の寿命が短い。困ったものだ。ところで「配送ロボット」というのは、ちゃんと玄関先まで持って来てくれるのだろうか? もしかして、マンションビルの棟玄関までしか運んでくれない…なんてことになりはしないか、それが気掛かりだ。せっかくロボットに変わっても、ちゃんと玄関先まで届けてくれないのでは意味がない。それなら、人が運んでくれた方が良い。日本の場合、ロボットの大きさや動く速度なども「法令」で定めるらしい。交通事故を防ぐため、人が歩くのと同程度の速度で動くものを想定しているらしい。一緒に横断歩道をわたるということなのだろうか。思うに、児童の“送り迎え”に採用するのが良いのではないだろうか。交通事故が起こりそうなときには、身体を張ってでもそれを阻止する…そういうロボットがあれば良い。そういえば、タイなどでは既にロボットが食事を運んでくる飲食店が出来ているらしい。今一つ“機械的”な感じで見た眼的に良いとは言えなかったが、あと十年も経てば、もっと“人間的外貌”をしたロボットが接客をするような時代になっていくのだろうか。考えてみれば、多くの仕事を人型ロボットがこなすようになれば“事件化”“問題化”しなくて済むような出来事が多くなっている。セクハラとか、パワハラとか、男女差別とか、人種差別とか…さまざまな問題が「ロボットで解決する」時代が、もうそこまで来ている。八つ当たりで怒っても「申し訳ありません」とか言ってもらえたなら、頭をなでなでしてしまいそうではないか。
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