7月, 2024年

「結婚した日」日本に旅立つ前「夫が事故死」

2024-07-19
その名前は確かに父親が日本人であることを物語っていた。ファビオ・トシロウ・キクオ氏(42歳)は、6年間交際した相手であるブルーナ・ビジャリーニさんとの結婚式を無事に終え、翌々日には父親の故郷である「日本」へと新婚旅行に旅立つ予定だった。ブラジルのビーチリゾートとして知られるレクレイオ・ドス・バンディランデスの宿泊予定のホテルから、結婚したばかりの二人が手を繋いで海岸沿いに向かおうとするのは“自然な光景”だった。ただ、この時、彼らは“横断歩道”までの道のりを省略してしまった。ここは交通量の多い通りで、そういう意味では慎重になるべきだったかもしれない。防犯カメラの映像を視ると、特別、交通量が激しいというほどでもない。運悪く、スピードを出したバイクが、彼の背後を掠ったのだ。それで、彼はそっちの方に気を取られて、足を躓いてしまったかのように見える。もしかすると彼はふだん履きなれない革靴でヒール部分が引っ掛かったのかもしれない。そこに前方真横から猛スピードのBMWが突っ切って来た。前のめりになっていた彼の身体は一瞬にして宙に舞い上がったかと思うと視えなくなった。猛スピードのまま車が突っ走っていったからだ。おそらく、彼の身体は車のフロントガラスに突き刺さるような感じで一部分が入り込んだのだ。通常なら、とても走行を継続できるような状態ではない。ところが現在も逃走を続けている容疑者ベラルミーノは猛スピードで走り続け、しばらくしてから車を止めて、突き刺さった身体を抜き出し、乗っていた女性たち数人を下ろして、そのまま逃走した。夜の11時半を過ぎていたので、その死体と車は闇の中に包まれていた。容疑者はフットボーラーでインフルエンサーでもあり、ちょっとした有名人らしい。だからすぐ特定は出来たのだが、そのまま姿を消して現在も逃走中なのだ。一説に飲酒運転だったという話もあり、同乗者の証言と目撃者の証言も異なっているので、警察も慎重に捜査中のようだ。とにかく、父親の生まれ故郷である「日本」に新妻を連れて新婚旅行に来るはずだった新郎はもう居ない。妻となった“その日”に未亡人となってしまったブルーナに同情の声が止まない。

「顔を出さない作家」が「直木賞」で良いのか

2024-07-18
第171回目の直木賞が、一穂ミチ氏に決まったという。最初は同人誌でボーイズラブ小説を手掛けていて、それが編集者の眼に止まり、近年、一般小説に転向していった作家らしい。それは良いのだが、一応、どんな作家なのかと写真画像を探したのだが、見当たらない。生年月日も記されていない。対談写真も、もう一方の作家は顔出ししているのに、この作家の方は黒く塗りつぶされている。まるで犯罪者のようですらある。或る程度、有名になるまでは諸事情があるから「顔出ししたくない」というのも解からないではない。けれども、直木賞という権威ある賞の受賞者が、名前(本名)もわからない。生年月日もわからない。性別もわからない。どんな外貌なのかもわからない。それで良いのだろうか。私はやや疑問を感じる。これは小説家だけでなく、あらゆる分野に関して言えることで、たとえば私の属する“占いの分野”に関してもそうである。昔「銀座ジプシー」という人が完全マスク姿で人気を集めたことがある。あの人の場合には水晶球霊視という占いスタイルであったこともプラスして妙な存在感があった。けれども今は「ゲッターズ飯田」という芸能事務所に所属するタレント占い師が、SM嬢のような眼鏡マスクをかけてTVに登場してくる。最初の出たてはそれでも良いが、いつまでも顔面を隠すのは卑怯な印象を私は感じてしまう。古ぼけた書籍を片手に出てくるなど、いかにも芸能事務所から“仕込まれてでもいるような雰囲気”が好きになれない。大体芸能事務所に所属するタレント占い師は信用できない。わたしがむかし占いを教えていた「叶レオナ」なども、いつの間にか「天から霊感を授かった」などと吹聴しているが、わたしからの占い講義の料金も“出世払い”にしてあげたのに、それなりの出世をしたのに“踏み倒した”ままではないか。とにかく直木賞受賞作家にケチをつけて申し訳ないが、何らかの“やましい部分”を持っているから、顔を出せないのではないだろうか。別に、いまの時代、ボーイズラブを過去に書いていたからと言って顔出しNGにする必要などあるはずがない。そういえば松本清張の小説に「顔」という作品があり、過去の犯罪を知られるのを嫌って“顔の大写し”を避けて来た俳優の物語だったような……。

日本の「グロース市場」爆上げチャンス到来⁉

2024-07-17
アメリカの「ダウ」市場が盛り上がって来た。既に“9月利下げ”を織り込んだように今年の最高値を更新し、世界景気を押し上げようとしている。それに引っ張られる形で「日経平均」も上昇していけば好循環となるのだが、日本の景気予測は減速気味で、いまのところアメリカほどの勢いはない。それでも、先日、わたしの「三か月予想遅れ」が的中し、日経平均は42000円台に到達した。もっとも、その後すぐ一挙1000円超も下落したので、まだまだ不安定なのが“日本の経済”なのだ。ただ、ここにきて日本の投資家たちにとっては注目すべき現象が出て来た。ここまで日本の市場では“大型株”がリードする形で「日経平均」を押し上げて来ていたのだが、昨日などは“大型株”は沈黙気味で、それよりも“中小型株”の方が大きく値上がりしている銘柄が多く視られた。そして、これを主導しているかのように、アメリカではここ数日、新興企業の指標である「ラッセル2000」の勢いが増している。ここ数年、ほとんど低迷しっぱなしでいた指数なのだ。実は、この指数は日本の「グロース市場」とも秘かに連動しているようなところがある。したがって、そのせいかどうかは解からないが、ここ2年ほど日本の新興市場として開かれている「グロース市場」はほんとうに脆弱だった。もともと、まだあまり知られていない企業が多いせいもあるが“将来を買われている企業群”の集まりなので、本来なら動きが活発なはずなのだが、昨年あたりからは「だれ一人も振り向きもしない」というほど見捨てられてきていた。当然、それにしたがって株価も低迷し続けてきた。昔は日本の個人投資家たちで、大いに盛り上がっていた市場なのだが、だれも居なくなると、閑散として寂しく“かろうじてやっています”的な雰囲気で、勢いというものがまるでなくなっていた。その低迷しきった「グロース市場」に見直しの目が向けられるかどうか、ここ数日の動きが今後を決めそうな気がする。グロース市場らしい“爆上げのチャンス”がひしひしと迫っているかのような、そういう予感……。

「幸福の国」10年後「仮想通貨の国」に変った

2024-07-16
この衝撃をどう受け止めれば良いのだろう。もう「幸福の国=ブータン」ではなくなった…というのか。あれほど国民のほとんどが“幸せそうな笑顔”を向けていたのに、いったい何が起こったというのか。アメリカの経済誌『フォーブス』で掲載されたブータンの驚くべき現状。かつての「ほほえみの国」はもう無くて、そこに捉えられていたのは仮想通貨(暗号資産)ビットコインのマイニング(採掘)拠点を四カ所も作り、GDPの2割にもあたる巨費を投じて中国から“採掘機器”を購入し、豊富な水と電力を駆使して仮想通貨収入に必死となっている王国の姿だった。別に仮想通貨の採掘が悪いわけではない。確かに豊富な水と電力を得られるヒマラヤの寒冷地帯が“仮想通貨の採掘”にもってこいの環境であることは知っている。さらに一時期、低迷していた仮想通貨の価格が今年に入って上昇し始めていることも確かだ。ブータンでは国を挙げての“採掘事業”をコロナ禍で経済が低迷した2019年から開始したらしい。今後もこの事業は国家予算を投じて継続する予定らしく、現在の100メガワットを来年中には600メガワットにまで高めたいとしている。かつては「お金で幸福は買えません」として、独自の“幸福指数”を掲げ、それに国民のほとんども同調して誇らしげに写真撮影にも応じた。それが十年間の間に、大きく変貌して“ふつうの国”に変った。世界の幸福度ランキングでも、2013年には8位だったのだが、現在は圏外である。その後に入って来た“情報の波”が、若者たちの心境を変えてしまった。彼らは「豊かになる」ことを競って追い求めるようになってしまった。情報とは何だろう。何も知らなかったことが“幸福を招く”顕著な例なのかもしれない。もちろん、現在の情報社会が悪いわけではない。けれども、急激な情報社会への変化は、若者たちに“価値観の変化”を招き、新たなる“幸福像”を築き上げてしまった。もはや後戻りはできない。かつての「ほほえみの国」「幸福の国」は“仮想通貨の採掘”によって経済的な豊かさを国民に与えて、苦悩する王国からの脱却に突き進んでいく……。

すぐ「射精」じゃなく「射殺」するアメリカ‼

2024-07-15
トランプ前アメリカ大統領が遊説中に「暗殺」されかけた。実際には右耳上部を弾丸がかすって負傷したが、大事には至らなかった。アメリカは遊説中に暗殺されるケースが多い。リンカーンは劇場内で暗殺され、ケネディ大統領は移動中に暗殺された。その弟のロバート上院議員も暗殺され、キング牧師も演説中だった。銃社会のアメリカは、著名人が多くの人たちが見守る中で殺されるケースが多い。今回も大勢の支持者たちが見守る中で、近くのビル屋上から暗殺されかけた。容疑者はただちに警備のSPたちにより“射殺”された。アメリカは容疑者をすぐ射殺することに何の躊躇もない。日本では考えられないことである。どうして、すぐ射殺してしまうのか。それだと、結局、何が目的だったのか、容疑者の背後に誰がいるのか、それらが“解からず仕舞い”になってしまう。そうすると“次の同じような事件”に、その経験を活かすことが出来ない。だから同じような事件が何度も繰り返される。それがアメリカなのだ。アメリカの場合、すぐ射殺しないと、自分たちの命が危険にさらされる…という現実があるのだろう。結局、謎のまま捜査が終了してしまえば、その背後に誰が居て、どういう目的だったかが、永遠に解からない。銃社会だから「殺される前に殺さなければ…」という心理が働くのは解かるが、腕のいいガンマンなら相手の腕とか肢とか、そういう部分を狙って撃つことも出来るはずだ。今回の狙撃犯の場合、トランプ氏の右耳上部を銃弾が通過したが、それは頭部を狙った結果であろうか、或いは心臓を狙ったのだが大きくそれたのか、いずれにしてもトランプ氏をあれだけ人が取り囲んでいる中での狙撃にはやや無理があった。それでも銃撃しようとしたのはなぜなのか。考えられるのは対立候補であるバイデン大統領の健康状態というか老化の進み具合が著しいからだ。トランプ氏が亡くなるとか重傷を負うことで、結局、バイデン氏が苦労なく再選されるストーリーを思い描いていたからであろうか。もしかするとバイデン氏に再選してほしい誰かが、金を積んで狙撃犯を雇った可能性もある。もはや「死人に口なし」で真相は闇の中だ。そして、意気軒高なトランプ氏はますます同情票を貰って、かえって優位な戦いをしそうな雲行きとなっている。

「架空投資話」信じて700人が「100億円出資」

2024-07-14
昔から「儲け話」や「架空の投資話」に手を出す人が後を絶たない。そういう人たちのほとんどは、真面目な人たちだ。そして、ふだんは“投資”などに興味を持たない人たちだ。ここが重要なのだ。ふだんから“投資”に興味を持っている人は、そしてギャンブルとか好きな人たちは、意外なことに“こういう話”に手を出すことは少ない。かえって“そういう世界”に関わっていないから、逆に“ウソ”と“ホント”の見極めが付けられないのだ。このほど大阪地裁に、マカオの“架空コインリース事業”に出資して、その出資金が戻って来ない「返還訴訟」を男女10人が起こした。マカオのカジノ運営に関わる“リース事業”ということで、元本保証で何パーセントかの配当金が毎月入金される形の昔からよくある形態の“詐欺話”だ。この投資話が巧妙なところは、実際に出資者たちをマカオのMGMというホテルまで連れて行き、そこに泊まらせ、カジノを行うVIPルームの中を見せ、MGMのメンバーズカードを渡し、華やかなショーを見学させ、いかにも“MGMとの関係が深い”かのような印象を与え、その場で“契約をさせる手法”を用いていることだ。慣れていない人は、ああいう華やかなホテルに泊まらせてもらっただけでも信用してしまいがちだ。ましてや“ニセのメンバーズカード”まで貰ったら、そりゃ信じてしまうでしょうという話だ。だから普段そういうホテルに“縁のないような人達”が狙われる。これまでの調べでは日本人約700名からの出資金、総計100億円が「CYC」と呼ばれるマカオ詐欺集団に渡っているという。大体が真面目で普段は質素に暮らしている人ほど“華やかな架空の詐欺”に弱い。そういう人たちにほんとうのカジノ関連会社は“新たな投資事業”に「出資してほしい」などとは持ち掛けない。妖しいカジノ経営者たちは、妖しい企業や、妖しい金持ちたちに話を持ち掛けるモノなのだ。世の中には“投資”によって財を成していった企業とか個人投資家とかが山ほど居る。そういう人たちは比較的“若い時”から、そういう話に興味を持ち、そういうものに手を出している。少なくとも、60代とか70代とか80代とか、そういう年代になってから関わっていく話ではない、と知って欲しい。皆それぞれ“お金の関わり方”というものが運命的に決まっている。若い時に“コツコツ貯めて来た人”に“儲け話”は無用と知って欲しい。

「不幸を知らない」占い師の方が「より危険」

2024-07-13
わたしは“そのTV番組”を観ていなかったので、実際にどういう経緯から話されたのかはよくわからない。けれども、占い師全体に対して“そういう捉え方”を一般の方に与えてしまう可能性もあるので、一言ここに書いておこうと思った。そのTVに登場していたのは“手相芸人”という看板を背負った島田秀平氏である。彼は「バツ3の占い師とかが居るんですよ、その人が恋愛のアドバイスをしているけど、お前が言うなって話なんですよ」という風に話したらしい。また終始、プライベートで“幸せでない者”が占い師をするのはおかしい、というニュアンスの話をしていたという。そうだろうか。そういう考え方こそ、おかしい。別に誰なのかは知らないし、何回も結婚した占い師の肩を持つわけではないが、たくさんの恋愛をしたり、何回も結婚をしたりしているから「人にアドバイスする資格がない」という考え方には賛成できない。むしろ逆だと思うからだ。たとえば「瀬戸内寂聴」という方がいた。あの方は若い頃に結婚し、その後に若い男性と不倫し、離婚し、その後に今度は既婚男性と半同棲となり、さらに元の不倫男性と再会して“四角関係”の奇妙な状態となり、精神的にもおかしくなって、自ら長い髪を切って、最終的に仏の道へと逃避された方である。そういう方が、やがて多数の男女に対して、特に恋愛問題で“窮地に立っている人たち”に対して、独特なユーモアに満ちたアドバイスをし、尊敬と人気を集めていた方である。大体、世の「恋愛相談の達人」と呼ばれるような人で、ごく平凡な恋愛をし、ごく平凡な家庭生活を送ってきたような方はいない。そういうような方は、世の中のさまざまな人たちの“恋愛の形”や“恋愛の考え方”に対応しきれない。解からないし、排除してしまおうとする。もちろん、それは常識的で真っ当かもしれない。けれども、世の中“それだけ”が正義なのではない。それだけが“愛のすべて”なのではない。そういう部分を理解できない人が、さまざまな恋愛相談を受けて、その方たちに納得のいく回答や癒しあるアドバイスを与えられるのだろうか。わたしには大いに疑問なのだ。だいいち、島田秀平という人物は、わたしに対して“その担当者”を名乗る女性から「波木星龍の占星術を“星相”という形で使わせて欲しい」と依頼してきた人物である。彼の“担当者”は、さもそうすれば私の方にもメリットがあるではないか、と言いたげであった。私はだから「もし“波木星龍の弟子”という形でなら使って良いですよ」と答えたら、それ以降は連絡してこなくなった。そういうことをしていた人物に、他の占い師を批判する資格はない。

「日本最大の医療グループ」創設者の波乱万丈

2024-07-12
全国に70以上の病院と300以上の関連施設があるという“徳洲会グループ”の創設者である徳田虎雄氏が亡くなった。86歳であるから年齢的には相応の年齢だが、かなり早くから難病にかかって身動きができないような状態にあった。声を発することも出来ないので、お付きの人が彼の意志を読み取って代弁するような状態が続いていた。日本最大の医療グループの創設者でありながら、その医療手当を誰よりも受けながら“その後半生”を過ごしたと言って良い。「年中無休で24時間開業」の方針は、自らの“後半生”を見越したかのような目標であった。彼に対する評価は“真っ二つ”に分かれる。それまでの日本の医療世界に向かって、果敢に変革を挑んだ“異端児”であったことは間違いがない。彼は医療が行き届いていなかった徳之島の出身で、だからこそ“いつでもどこでも医療が受けられる日本”にしたかったに違いない。「徳洲会」という名称は「徳之島」という意味を持つそうだ。つまり“自らの島”を想い出させるような病院を全国各地に作りたかったのかもしれない。実質的には“政治世界”にも飛び込んでから、その理想や言動に一貫性が無くなっていったような思われる。確かに日本一の“医療グループ”とはなったが、各地域の医師会との間でトラブルが頻発していた。「医療業界の革命児」とも呼ばれたが、徐々に徳洲会病院が増えていくことで、いつの間にか本人が最初もっとも嫌っていた“権威の人”に自分自身がなっていってしまったのではないだろうか。人間は往々にして“初期の頃の志”というものを徐々に失っていく。年齢が行くごとに、常識や社会通念が身に付き、周りの人たちの対応が変わっていくことで、いつの間にか“本来の自分”が遠のいていくことはよくあることだ。だから、必ずしも、それが悪いとばかりは言い切れない。けれども、田中角栄、アントニオ猪木、そして徳田虎雄などの“身動きが不自由に変わっていった”人々を観ていると、神様はときどき「残酷だな」と思うことがある。

その仕事・職場だけが「人生の全てじゃない」

2024-07-11
兵庫県の斎藤元彦知事に関して、これまであまり“大きな報道”になっていなかったことがクローズアップされつつある。知事が行って来た“パワハラ行為”などを、今年の3月に内部からマスコミなどに告発した元幹部職員が、その後三か月の停職処分を受けて、なぜか今月7日に自殺してしまったのだ。それを受け、労組などから知事に対して「辞職を含む責任ある対応」を求められていた知事は昨日「辞職はしない」との会見を行ったようだ。わたしは、この問題に対して、それほど深く内部事情を知らないので、この知事の在り方が、良いかどうかは正直よくわからない。ただ、明らかに“傲慢で権威主義的な人物”であることは感じられる。昔から、内部告発というのは難しいもので、特に、その後の“職場での対応”が本人も、その周りの人たちも、共にぎくしゃくしがちな傾向が見られる。わたしは前から思っているのだが、内部告発をする場合、いざとなったら、その職場を“辞める覚悟”が出来ていることが条件的には必要だと思う。内部告発を行うということは、その職場や上司・経営者に対して“大いなる不満”を抱いているということで、たいていの場合には“正義感の強い人”である場合が多い。過去の例証から考えるに、その後において告発された側の上司とか経営者とか会社側とかが、告発されたようなことを“100%改めた”というようなケースはほとんどない。裁判にでもなって、勝訴し、明らかに司法や世間が味方に付けば別だが、そうでもない限り、ほとんどの場合には「一応、少なくなった」程度の変化があれば良い方だと思われる。したがって、内部告発を行いながら、そのまま今まで通りその業務を継続するのは実際にはなかなかに大変なのだ。ところが、この種の告発者たちの多くは、その職場を去らない。その職場を去ることは「負けを意味する」という風に受け止めるのか、よほど追い詰められなければ去って行こうとしないケースが多い。運命学的な観点から言えば、こういう時には環境を変えた方が、はるかに好結果に結び付く場合が多い。職場環境を変えることで心身ともリフレッシュできるし、新たな人たちとの交流によって救われることもある。「正義」にこだわるのは、少なくとも運命学的観点からは、良いこととは言えない場合も多いのだ。いったん引いて外部から“再告発する”という手立てもある。「正義」だけで自分の人生を狂わせてはならない。

「AIマッチングアプリ」で「人間」恋しくなる

2024-07-10
なかなか興味深いレポートを読んだ。ごくふつうの女性が「AI」による“恋愛マッチングアプリ”を利用してみての感想というか、体験記録のレポートだ。既に昨年6月から、人間とAIとがマッチングアプリを利用して“出逢う”という場が設けられているらしい。もちろん相手は“AI”そのものなので実際に逢うことはできない。けれども、個人的な会話のやりとりは十分に愉しむことが出来“恋愛気分”を味わいたい人には最良のアイテムかもしれない。そのせいかキャッチコピーには「既婚者でも利用できる‼」と謳っている。確かに直接“逢う”形にはならないので、面倒な問題が発生するようなことにはならない。ただ、その体験レポートの中で女性が「確かに相手を傷つけるようなことは決して言わないが、こちらから逢いたがると返信を返さないなど、生身の人間にある“何か”が足りない」というふうなことを書いていた。つまり、いま一つ“恋愛相手”としては入り込みにくいというか、飽きてしまいやすい、というのだ。そう、相手を傷つけないから“癒される”というのは一瞬であって、むしろ、その部分に何にも触れて来ないことの方が、実際には傷つくのだ。生身の人間というのは“傷つけ合う”のだが、その“傷つけ合う”こともまた“人間だからこそ”であって、その傷口を“互いに舐め合う”ときに、人はいちばん“愛されている”実感を味わう。相手を理解していくうえで“そこ”は避けては通れない部分で、それを避け続けていたなら誰ともほんとうには解かり合えない。生身の人間というのは、だから互いに“傷ついている”者同士の方が、何も傷がないよりも深く愛し合える。そのことに、このマッチングアプリはあらためて気付かせてくれる。たぶん、学習能力の旺盛なAIは、そのうち実際に“逢うことも可能なロボット”にまで進化していくだろうが、完成されていればいるほど、人間からは遠のいていく。なぜか人間というのは“完成され過ぎたもの”に魅力を感じない。不完全で不条理でバカな奴ほど愛しいのだ。魅力的なのだ。決して相手を傷つける言葉を言わない恋人など、一週間もすれば飽きる。そう、人間は傷ついてボロボロになって、悔しくて、切なくて、どうしようもないほど独りになりたくて……そういう時にひとこと「どうしたの⁉」っていう、その一言だけで“救われる”そういう単純な生き物なのだ。

「生成AI」後工程「日米10社」企業連合を設立

2024-07-09
ようやく世間に「半導体」というものが製造業の“稼ぎ頭”に変わりつつあるという認識は出来て来つつあるが、まだまだあやふやな印象が残る。「日本」がもう一度“裕福な国”に生まれ変わるためには、避けて通れないのが“半導体さまさまの世界”なのだ。もちろん、そのためには日本の“半導体関連企業”が頑張ってくれないと困る。さて、日本には、どのくらいあるのか。実はこの“半導体”という化け物、それに関係する“すそ野の企業群”というのが驚くほど広い。何百社もあるのだ。だから決して一般に知られている企業だけではない、というのがミソで、まあ早い話が“半導体のおこぼれ”で急成長できる企業が山ほどある、ということなのだ。そこで、動き出したのが日本の「レゾナック」という企業だ。この地味な企業を中心として日米合わせて10社が企業連合を設立した。日本からはレゾナックの他、TOWAや東京応化工業など地味だが優秀な企業数社が参加する。日米と組む企業連合体「US-JOINT」10社の本部はアメリカのシリコンバレーに置く。やはり最先端半導体の本部はシリコンバレーが相応しい。日本に置いたのでは話がスムーズに行かないらしい。今回、組んでいる10社は実は同じ半導体でも「後工程」と呼ばれている分野の企業たちばかりだ。それも技術的に優秀な企業ばかりで互いに意思疎通を図りながら最先端半導体の技術開発を行っていこうという集団なのだ。同じ工程でも「前工程」と呼ばれる部門よりも「後工程」と呼ばれる部門の方が、日本企業に優秀な企業が多い。日本企業の場合、技術そのものは“世界一”の企業も多いのだが、それでいて実質的には受注を逃しているケースも多いと言われる。それは営業面で売り込みが下手だからだ。そういう意味では最初から、それぞれの部門が“一体化して研究開発していく”連合企業に加われば受注面でもプラスに働く。さらに研究開発費の捻出も日本企業は弱い。そういう点でもシリコンバレーに拠点を持つ企業連合なら支援が受けられるから、プラス効果が大きい。こうして、生成AIの時代が来ても、十分に半導体関連企業として成長していけるような企業がどんどん増えていくことで「日本」も外国に後れを取ることなく、徐々に“裕福な国”へと生まれ変って行ける“希望の灯”を「レゾナック」など参加企業が灯してくれようとしている。頼むぞレゾナック⁉

「睡眠・散歩・貯金」って“何か”寂しくない⁉

2024-07-08
さまざまなアンケート調査の結果というものがあるが、なんとなく“寂しいな”と感じてしまったのが、日本人の「お金の掛からない趣味」としてベストテンに入ったものたちだ。まず2位に入っていた「睡眠」というのは…正式な趣味と言えるのだろうか。まあ“昼寝”なんかは文字通り“お金の掛からない趣味”と言えば趣味かもしれない。これが50代以降の人が「趣味」というのなら解かるのだが、まだ20代とか30代とかで“昼寝”を趣味としているのは、なんとなく寂しい。これが深夜勤務の後であるとか、連日、残業が続いているので…というのなら解かるが、そうでなく「とりあえず何もすることがないので…」というのなら、やっぱり寂しい。それに生命力の乏しさとでもいうか、若々しいエネルギーというか、そういうものの不足を感じてしまう。近年、人と逢うこと自体を“嫌う”若い人たちが増えている。せめて若い時くらいは“独りで居ることを嫌がる”くらいの方が、人として成長できるような気がする。或る程度の年齢になって来ると、独りでは居たくなくても“独りで居なければならない状況”を体験することなどが出てくる。嫌でもそうなるケースが多いのだから、そうなるまでは人と逢っていることを嫌がらない方が良い。「お金の掛からない趣味」で1位となっていた散歩というのは、或る程度の年齢になると“健康”のためにも良いことで、特に60代以降の人にとっては“健康的な良い趣味”と言えるかもしれない。但し、いつも“ひとりで散歩する”のが癖になっているのは、運命学的な観点から言うと、あまり良い趣味や習慣ではない。それは孤独を意味するし、経済的にもゆとりがないことを意味する。趣味として7位に入っていた“貯金”というのは、これまた運命学的にはあまり“良い趣味”とは言えない。実は、これも運命学的に“孤独”を意味するサインで、人は孤独な環境にあると無意識に「お金が貯まっていくこと」に悦びを感じるようになる。もちろん生活に不安があるよりも“安心できる状況”が作られる方が良いに決まっている。それはそうなのだが、逆に言うと「お金しか信じられない」気持ちの表れでもある。周りの人たちに恵まれていれば、人は“貯金”を趣味とはしないものなのだ。そういう意味では、これらの三つ、睡眠と貯金と散歩と…三つともを趣味としているような人は、孤独で寂しい人生を歩んでいくことの証明となる。 « Older Entries Newer Entries »