3月, 2025年
2025-03-19
2025年度の全国の地価が公表されたが、その上昇率を見ると、外国資本が投入されている地域が急騰していることが解かる。住宅地の場合には2年連続で北海道の富良野市北の峰町がトップに立った。その上昇率は今年の場合31.3%だ。富良野市は昔「北の国から」というTVドラマで一躍注目を集めた地域であるが、いま上昇しているのはドラマの影響などではなく、スキーの雪質が良く、そのスキー場に近いという理由からだ。北海道のスキー場と言えばニセコが有名だが、もはやニセコ付近は地価が高騰しすぎて欧米人を惹きつけないらしい。いまはこの富良野市北の峰町と、それを僅差で追っている長野県白馬村(上昇率29.6%)が欧米人スキー客には大人気なのだそうだ。言ってみれば、スキーをするのに相応しい……という理由だけで、その付近の住宅地が高値で売買される。住宅地で3位につけているのは、沖縄県宮古島市上野字という地域で23%の上昇率。南国リゾートに相応しい地域で、つまりはここも“金余り”の外国人たちが買っている。住宅地で日本人の人口急増で値上がりしているのは、4位につけている千歳市栄町(22%)と、5位の熊本県合志市(21%)だ。この両市は言うまでもなく国家予算が投じられた半導体工場が建設中の地域で、もちろん、ここにも外国資本が加わっている。つまり、日本の地価は外国資本が投下されると大きく上昇する仕組みになっているらしい。商業地の方はどうなのかと言えば、上昇率の1位~3位までを半導体ラピダスが進出する千歳市内の地域が「48.8%」「42.9%」「36.8%」と独占している。その後に「長野県白馬村→33%」「東京都渋谷区桜丘町→32%」「熊本県菊池郡→30%」と続く。つまり商業地の方が本来の“地域的な繁栄”と連動している。それにしても一つの大きな企業の進出で、町全体が大きく変わる。あまり人が住んでいなかったような地域が、文字通り「新しい街」として大きく躍動することになる。奇妙なことには千歳市のすぐ下には苫小牧市という街があるのだが、この街の地価も何故か急上昇し始めている。実はこの地域にはカナダの企業がカジノリゾートの大本命として開発しようとしていた経緯がある。住民たちの反対によって挫折したのだが、もしかすると、秘かに土地を買い付けて“次の機会”を狙っている可能性はある。いまの日本は外国資本が投じられなければ“大きく生まれ変わること”は難しい国になっているような気がする。
2025-03-18
人は変る。だれでも変わる。だから、そう驚くことでもないのかもしれないが、あの「ローラ」が出生名である「佐藤えり」に戻って、彼女のルーツである新潟で「農業に従事する」ことを宣言した。もちろん、農業に従事とは言っても、完全に農家に変身するということではなく、あくまでも一から農業を学んで、自分の農地で雑穀やお米などを収穫し、その良さを「世界に広めていきたい」ということなので、最初から「無理だろう」と決めつけずに、温かく見守ってやるのが“大人”というものだ。それにしても、この人も、その時々でずいぶん違った宣言をする。一時は日本を完全に離れて「ハリウッド女優になる」のではなかったか。そういえばモデルから“牧場経営”に変身した人もいるから、別に、不可能だと決めつけることはできない。ただ華やかな表舞台で何かと“お膳立てを受ける”側のモデルや女優やタレントの仕事と違って、農業は地味で裏方に徹しなければならない仕事だ。相当な覚悟を持たなければ、都会で生まれ育った人は、継続していくことが難しい。農業は基本的に日焼けする。日焼けせず育てていくのは至難の業だ。だから、あまり熱心に“そっち”に向かうと、今度はモデルの仕事が難しくなる。残念ながら、日焼けした健康的なモデルというのは視掛けない。つまり、これまでの職業とは「正反対の位置にある」のが農業なのだ。実際の農作業では、爪を伸ばすことも難しい。果たして、ローラに“そういう生活”が耐えられるだろうか。ただ現在でもアメリカに拠点を持っているローラは、実際には人を雇って、農作業の大半は“任せておく”形となるのではないだろうか。この人は何故「新潟で農業をやろう」などと思ったのだろう。たぶん、それはアメリカに暮らしたからだ。アメリカに暮らしたことで、自分が本当の意味では「アメリカ人ではない」ことを痛感したのだ。だからこそ、母方の先祖の土地である新潟に戻った。実母はクオーターだが日本人である。父親はバングラデッシュ人だ。その再婚相手である中国人女性を義母とした。彼女にとって、自らのルーツはなかなかに複雑なのだ。それでも、新潟で農業と考えたのは、彼女は“多くの日本人の支援”で現在の社会的地位や基盤を築いたことを自覚しているからだ。だから、彼女にとっては新潟がルーツなのだ。より正しく言えば「新潟をルーツにしたい」のだ。日本を離れた日本人の多くが感じるように、自分を育んでくれたのは「日本のコメ」だと気付いたのだ。
2025-03-17
ときどき欧米人の思考というか、発想というか、そういうものに戸惑うことがある。たとえば英国では2026年にもロボットが人間よりも賢くなっている可能性が論じられていて、英政府が「AI開発とその適応を強化する提案」を行うと同時に、商業的な仕事分野においては「人間を凌駕するシステム」を開発していくと予告している。なにがなのかよくわからないが、なんとなく怖い。どうも欧米人の“この種の発想”には「闇」があるような気がしてならない。だいたいが、人間のことだってよく解らないのに、その人間を乗り越えて「ロボットが凌駕するシステム」とか、どう考えたって、怖いとしか言いようがない。まあ、だけど介護の分野とかで、ロボットが発達して、人間のように文句など言わず、お世話してくれるのであれば、それはそれで心地良いのかもしれないのだが…。ただ基本的にわたしは、ロボットに介護される老人を想像すると、どうしても宇宙人に人体実験をされているような光景が浮かんで、やっぱり怖い。ただ「怖い」などといっている人間は、置いてきぼりにされて、どんどんAIは進化していくに違いない。ただ、どうも「その前にやるべきことがあるだろう」と言いたくなってしまうのは、アメリカの竜巻による死者が14~15日の二日間だけで33人にも上っていることだ。日本の台風でもそうだが、アメリカの竜巻の方が早く準備がしにくい。一気にやって来ると、根こそぎ暴風で持ち上げて、あっという間に去っていく。その車内からの動画映像を観たが、ほんとうに数分間の出来事なのだ。ただ、わたしが何より興味深かったのは、それが最高潮に達した時、車内から動画を撮っている本人自体が何度も無意識に「かみさま…」「かみさま…」と口にする。多分、人間は誰でも、そういう“人間業ではない状況”に接した時、無意識に神様の名を呼び、祈りを捧げる。日頃の無信仰など関係なく祈りを捧げるのだ。それが“ふつうの人間”だ。そして、そういう時の方が、人間は人間らしい。「人間を凌駕するシステム」を開発しようとすることは、神の領域を犯すことではないのか……たぶん、それを感じるから、われわれは何となく“怖く”感じてしまうのではないだろうか。
2025-03-16
世の中には「一般社会」と「特殊な世界」の二通りある。そして人には、生まれつき「特殊な世界」に“向いている人”というのがいる。そういう人は黙っていても「特殊な世界」の方に引き寄せられていく。「特殊な世界」と言っても実際にはいろいろあって、例えば芸能界もそうだし、プロスポーツの世界もそうだし、政治の世界もそうだし、宗教の世界もそうだし、水商売の世界もそうだし……まだまだたくさんある。いわゆる「普通の会社員」とか「普通の労働者」ではない人々だ。その特殊な世界で“十年も生きる”と、なかなか“そこ”から抜け出せなくなる。というか“そこ”に違和感を感じなければ、長居をすることになるし、長居をしてしまうと、もう“そこの住人”になって、いつの間にか棲みついてしまうことになる。昨日、女優の遊馬萌弥氏が13年間所属した事務所の退所と芸能界の引退とを公表した。実際には、もう新たな会社で“新社会人”として働き出しているらしい。彼女は、自ら“芸能人”を続けていこうか辞めてしまおうか相当悩んで決断したという。10年以上、居た世界なのだから悩んで当然だ。実は彼女のように、一つの世界に10年以上居続けた場合、基本的には今後も“その世界”で生きていけないことはない。運命学的な法則から言って、そうなのだ。けれども、では十年以上居ても、そこに本当の意味で“落ち着けないでいる人”は、その世界が「向いているか」と言われれば、ハッキリ言って向いてはいない。向いているなら、経済的なことを別にすれば、悩まないはずなのだ。悩むのは、本質的には「ここが自分の居場所」と感じ切れていないからなのだ。彼女の場合、子供時代から“ここ”で働いて来たので、13年にはなっても年齢的にはまだ26歳である。つまり十分に“やり直しの利く年齢”なのだ。だから多少の未練は持ちながらも、彼女は“新たなる世界”へと踏み出した。そして実際に働き出して「とっても素敵なところに就職できて楽しく元気に働いている」とファンに対してメッセージを寄せている。おそらく彼女の中では、ほんとうに会社員として働けるか不安があったに違いない。だから、すぐではなく、少し働いてみての報告なのだ。そして、その答えが「楽しく元気に…」というところに滲み出ている。そうなのだ。女優だから、だれもが輝けるわけではない。ふつうの会社員としての方が“輝ける人”は絶対に居る。迷ったら「知らない世界」にチャレンジしてみるのが良い。もともと女優なのだから、会社員だって経験しておいた方が絶対に良い。そうして、やがて余裕が出来たら、趣味として“華やかな役”を演じてみれば良い。その方がはるかに輝けることだってあるのだ。
2025-03-15
昭和から平成そして令和に変って、なにが一番変化したかというと、老人から若者に教えていくこと、親から子供に伝えていくこと……そういう古来からの“循環システム”のようなものが失われ始めているということ、通用しにくくなっていること……けれども、それはほんとうに変化して良いことだったのだろうか。わたしは最近、疑問に思っている。人類が何千年もの間、ずっと続けてきた流れというものには、それなりの意味があり、継承していくべきことだったのではないだろうか。昨日も、東京で路上殺傷事件が起こった。千葉県知事として立候補している立花孝志氏に対して、ナタを持った男が襲い掛かったのだ。さいわい、すぐ取り押さえることが出来、立花氏はすぐ救急搬送されたので、彼はこめかみ、耳、首の3カ所に裂傷を負ったが、重症には至らなかった。ただ耳は危うく“削ぎ落される”ところだったし、一歩間違えば死亡していた。もともとこの人は「敵」を作りやすく、あちこちに敵がいる可能性があるが、今回の事件は面識のない人物で、思想団体的な背景はなさそうな気がする。確かに、立花氏の主張には元々“危うい部分”があるし、賛成できないのは解る。しかし、だからといって、そういう人物だから「殺してしまえばいい」という発想があってはならない。最近、なにかと“悪い部分を持つ人物”に対しては、すぐ「排除してしまえ‼」とか「殺してしまえ‼」的な発想を持つ人が多い。こういう短絡的な発想は“漫画の世界”にはよくあるし、その方が面白い。だが、それは物事すべて“デフォルメ”で描く漫画の世界だから許されるのだ。それをそのまま“現実社会”に持ち込もうとする人が多くなっている。そうなってしまったのは、一つには最初に書いた親から子供へ、老人から若者への“循環システム”が機能しなくなっているからだ。親から子供に伝わり、老人から若者に教えて「人間社会」として成り立っていくものが未だ存在している。それを「もはやない‼」かのように錯覚すると、人間社会というものが、世の中というものが正常に機能しなくなっていく。特に“教え方”として重要なのは「正・邪」と「善・悪」に対しての教え方で、これら二つに対して、あまりにも“漫画的な教え方”をしすぎている。「ワルイ奴」は殺しても良いとか「正しくないもの」は排除してしまえ…という教えや考え方をしがちなのだ。もしかすると、最近の教師そのものが“漫画世代”で、親や老人から教わらず、漫画から“憶えた捉え方”を基に子供たちに教育しているのではないか。危険な発想をストレートに社会に適用しようとしているのではないか。何千も続いた“循環システム”には意味があるのだ。
2025-03-14
「自分だけ…」というような想いで始めたことはだいたいが上手くいかない。トランプ大統領が始めた“関税ごっこ”は「米国ファースト」が、その根底にある。つまり、アメリカがいちばん良くなる。アメリカが良くなっていけば、他はどうでもいい。この「自分だけは…」の発想は、だいたいが上手くいかない。トランプ氏自身は「これまでが不公平だった」という言い方をする。過去の“経過”とか“積み重ね”とか、そういうことはどうでもいい。とりあえず「現状を見ろ‼」という言い方だ。ところが、現状がこうなっているのには、それなりの理由がある。それを100%無視してかかると、だいたいが“大きなしっぺ返し”を食らう。彼は“過去の歴史に学ぶ”ということを根本的にしない。そこが弱点なのだ。事実、彼が“関税ごっこ”を宣言してから、途端にダウもナスダックも急ブレーキがかかって、下落の一方だ。この分で行くと相当な暴落になる。もちろん、彼の“関税ごっこ”だけでアメリカ経済にブレーキが掛かったのではない。前にも書いたように、土台がアメリカの株価は少しPERが高すぎて“危険な状態”にあった。だから、たまたまその“調整期”にぶつかったと言うことも出来る。ただ自国が“潤うため”に掲げた政策が、予想以上に大きな反応を引き起こし、しかも自国経済の発展を阻害する方向へと動き始めている。日本に対しても、彼は「われわれは日本を守るが、日本はわれわれを守らない、不公平だ」と前から言っている。これは違う。彼は“守りの本質”を勘違いしている。アメリカ軍は、日本各地に基地を持っている。そのこと自体が“日本が基地を提供して”アメリカ本土を守っている証で、これらが無くなれば、アメリカの太平洋における“前線基地の重要な部分”は失われてしまうわけで、ロシアに対しても、中国に対しても、北朝鮮に対しても、睨みを利かせて居られるのは、日本の国土内にアメリカ軍の舞台が駐屯しているからなのだ。だから、そういう意味で言うなら、日本はアメリカに無償で“土地を貸している”わけで、それこそ不公平ではないか。だから、アメリカが日本を守るのは、むしろ前線基地として当然のことなのだ。中でも北朝鮮からの脅威を和らげているのは、日本各地にアメリカ軍が居ていつでも応戦できる体制を整えているからだ。ともかく「みんなで助け合って」の精神がなければ、今の世界は成り立たない。“関税ごっこ”など直ちに止めないと、アメリカ経済が低迷し、ひいては世界経済が打撃を受ける。
2025-03-13
前フィリピン大統領ドゥテルテ氏がICC(国際刑事裁判所)から「人道に対する罪」により逮捕状が執行され、フィリピン警察が協力して身柄を拘束され、その本部があるオランダへと輸送された。近年は国のトップに逮捕状が請求されるケースは稀ではなく、現在、拘束されてはいないが、ロシアのプーチン大統領に対しても、イスラエルのネタニヤフ首相に対しても、ミャンマーのミンアウンフライン国軍総司令官に対してもICCからの逮捕状は出ている。ただ、それらに対してそれぞれの国家政府が応じれば、拘束は可能だが、国家が協力しなければ拘束は出来ない。つまり、ドゥテルテ氏に対しては現フィリピン政権がゴーサインを出したから逮捕となったのだ。前大統領に対しては、その政権時代から、あまりにも強引過ぎる手法に対して国際的に批判が出ていた。自ら「麻薬撲滅戦争」というスローガンを掲げて大統領になったこともあり、その任期中は麻薬取り締まりの警察官たちに対して“司法手続きを踏まない”殺人を公然と認めていた。その結果、取り締まりの名目で殺された人の数は6000人とも30000人とも言われ、ほんとうの数字が判っていない。ほんとうの数が判らないほど、TVドラマのごとくに撃ち殺していた……ということになる。もちろん、そういう取り締まりの仕方をすれば、時には無関係な人も巻き添えを食らうことは容易に想像がつく。なにしろ、麻薬撲滅のためには“超法規的殺人”を公然と許していたのだ。ただフィリピン国民の多くは、そういう強引なやり方をどちらかと言えば支持していた。逮捕状によって拘束された現在でも、強引過ぎたドゥテルテ氏の“やり方”を批難する人は少ない。ただドゥテルテ氏自身が“逮捕される”ことに対しては予感があったようで「それが運命ならば仕方がない」と覚悟を決めていたようなところが窺われる。それは、もしかすると自分の強引な手法が、罪なき人まで殺してしまっていたことを暗に認めているような気が、わたしにはする。或いは、国際手配されて、もう“逃亡することに疲れた”可能性もある。権力者はときどき「正義」の名のもとに“大きな罪”を犯す。人の命は、為政者が思うほど……小さくはないのだ。
2025-03-12
日本人は他国の人に比べて、未知の人に対しては、それほど親切とは言えないような気がする。特に“路上での出来事”に対しては、実際に何かが行われていても、それが事件性が強かったとしても、手出しをしないというか、見て見ぬふりを決め込むというか、総じて“冷たい”反応の人がほとんどだ。もちろん、その時の状況によっては、そうせざるを得ないような場合もある。たとえば、明らかに“ヤバイ集団”が取り囲んでいる……とか、銃や刃物や爆発物を持っている……とか、どういう事件なのか想像がつかない……とか、被害者が助けを求めている様子がない……とか。だが、これらと違って、明らかに瞬間的に“大体の概要”は把握できて、状況が掴めて、今自分が何かをすることで、もしかしたら、被害者が「救われるかもしれない」と感じても、それでも“行動する人”は意外なほど少ない。そういう意味で、わたしは日本人は決して親切とは言えない気がする。もちろん、わたしなど小柄で体力も乏しく、武道を習った経験も無いから、そういう場面に出くわしたとしても、救出できるとも思えないし、足がすくんで動けないかもしれない。ただ110番通報することくらいはできる。それすらも、多くの人は行おうとはしない。3月11日の午前10時ころ、東京の駅に近い“人通りの多い街中”で、路上配信を行っていた女性が殺害された。わたしは知らないが「ふわっち」と呼ばれるアプリを通じての路上配信らしく、その世界ではけっこう名の知れた「最上あい」という22歳の女性が「丸ノ内線の内側を歩きながら…」配信していく方式であったらしい。したがって、殺傷された場所も人通りが多く、商業ビルも多く、その襲われたときの悲鳴とか、助けを呼ぶ声は、多くの人が耳にしている。多分、目撃した人も、何人もいたのではないだろうか。それなのに、すぐに警察や救急車はやって来ていない。だれも、容疑者に対して近づいた様子はない。止めに入った人物も居なければ、大声で何とかしようとした人物もいない。だれもが気付いていながら「自分には関わりないこと」として放置したのだ。もう何年になるかわからないが、昔も一度、路上でライブ直前の女性歌手が襲われた事件があった。あの時も、血だらけになっているのに、だれも通報者が居なくて助けが遅れた。今回の場合も、通報が遅かったようで、血だらけになって被害者が倒れ込み、加害者がそれを蹴りながら撮影していたのに、だれも制止しなかった。どうして、東京は身近な人が大声で助けを呼んでも通報すらしてくれないのか。大昔ではないのに、こんなに誰もが電話を持ち歩いていながら、無関心なまま通り過ぎるのか。「東京」はどうなっているのか、いや「日本」は、そういう国に成り下がってしまったのか……。
2025-03-11
アメリカの経済指数で「VIX=恐怖指数」と呼ばれるものがある。この数字は平常時は大体安定していて、それほど動くこともなく“10~14”くらいの数値を示している。そのくらいに有れば、アメリカ経済は安定している……と思っていて良い。ところが、極めて稀に、この数値が“跳ね上がる”ことがある。なにによって跳ね上がるかは一概には言えないのだが、総じて“何らかの緊急事態”が生じてきたときに跳ね上がる。その恐怖指数が2日ほど前から急速に跳ね上がっていて、妙だなと思っていたら、今日は一気に、これを書いている時点で「29.35」まで跳ね上がっている。これは、ただならぬ事態だ。去年わたしはアメリカ経済に関して、日本の株価指標の一つPERは14倍程度で平均より“やや低いくらいの数値”であり、アメリカのダウやナスダックのPERは23倍程度で平均より“かなり高い数値”で、これらから考えると、アメリカ株は大きく下げてしまう可能性はあるが、日本株は“連れ安”で一時的に下がっても、しばらくすると必ず戻してくるはずなので、日本株の暴落はないが、アメリカ株の場合には“大きな下落”は有り得る……と記したことがある。そして、いま、それが現実のものとなって、アメリカ株はこのところ“大きな調整局面”に差し掛かっている。昨年、よく聴かれた話に「日本株はたいして上がらないが、アメリカ株の場合には大きく上昇していくので、買うならアメリカ株だ」というような話があった。実際、日本の“新たな投資初心者たち”の多くは、アメリカ株に流れていった。ところが、今、その神話は崩壊し掛かっている。昨年、アメリカ株に投資し始めた人たちの上昇分は、そのほとんどが“今回の急落”によって失われた格好だ。今日の「ダウ」は一気に1100ドル以上も下げていて、このところ大きく下げてはちょっと上げ、大きく下げてはちょっと上げ、を繰り返している。ハイテク株の多い「ナスダック」も同様で、下げ率としてはこちらの方が大きい。そして、前にも書いたことがあるが、日本株はナスダックの方に連動しやすい。したがって、このところの日本株もさえないのだが、こちらの方はやがて“本来の数値付近”まで戻していくだろう。問題はアメリカ株の方で、予期せぬ形で激しく下落しているので、本来の姿を取り戻すにはちょっと時間が掛るかもしれない。もはや「トランプ大統領で株価は上昇する」という神話は「アメリカファースト」で崩れたのだ。
2025-03-10
「川崎麻世の鬼嫁」というキャッチフレーズで世間に知られるカイヤ氏が、いまやパリコレで活躍するモデルとなっていた……という記事が出ていた。既に2年前、正式離婚が成立しているので、いまは「鬼嫁」ではない。本人は、この「鬼嫁」というキャラクターも、作られたものであって“本来の自分”とは異なると主張している。とにかく、そのカイヤ氏であるが、現在62歳であるがパリコレモデルとして活躍しているようだ。元々この人は“モデルが本業”だった人なので、その本業に戻ったともいえるが、実はそれ以外にも“うつ病の悩み相談”などに応じる「カウンセラー」としても顔も、また主として男性たちに対してのようだが「セックスセラピスト」としての顔も、持っているようである。さらにはホームレスの人たちに対しての“支援活動”も続けているらしい。そういう多才な顔を持つカイヤ氏であるが、やはり本業とするのは結婚前から続けているモデル業のようで、昨年からは“パリコレモデル”として世界的な舞台にも登場しているようだ。また雑誌『VOGUE』のモデルとしても注目され、ニューヨークのビル画像にも登場している。この人の言葉を100%信じて良いのかは微妙なところだが、少なくとも、パリコレモデルとしての勲章を得て、世界を舞台に輝いている状態ではあるようだ。一方の川崎麻世氏の方も、華やかな“二度目の結婚”を世間にも披露して、これまた“新たなる倖せ”を掴んだように見える。奇妙のもので、運命的なカップルの結婚・離婚の場合、その離婚以降の出来事には時期的なものも含めて“或る種の共通性”を持っている場合が多い。したがって、一方が“幸せを掴む”と、もう一方の方も“幸せを掴む”ようなことになりやすい。ほぼ同時に訪れることもあれば、半年から一年くらいズレて訪れることもあるが、とにかく“幸・不幸な出来事”が“似たような形”で訪れて来るようになる……という点では共通性を持っている。ただ、これはあくまで“運命的なカップル”の場合なので、最初から“運命的な要素”が少ない場合には、共通性は見出すことが難しく、時にはまるで“正反対の方向”へと流れていく人生もある。「運命」は“出逢い”だけではなく“別れ”をも微妙に支配しているのだ。
2025-03-09
人は年齢を重ねることで、当然のことながら徐々に変わっていく。だから、例えば昔は“面倒を見てくれていた親”が齢を取り、その結果、今はその親を自分の方が“面倒を見ている”としても、不思議ではない。そうして、そういう変化の中で、親に対しての気持ちも微妙に変化していく……のも自然なことなのだと言える。昔、モデルとして一世を風靡した上原さくら氏(47歳)が、認知症になってしまった母親について記している。現在はホームに入所している母親は、すぐに自分の着ているものを失くしてしまうらしく、何度も新たなセーターとかトレーナーとか買って持っていかなければならないらしい。そして、それを持っていってあげても、感謝の言葉一つも口にしてくれないのだという。認知症なのだから、或る意味では仕方がないのかもしれないのだが、そういう親に対して、昔のような気持は抱けず、どんどん自分の親に対して「冷たい気持ちとなっている自分」を感じて、そういう自分自身が「なんかイヤだ」と正直な感想を漏らしている。ここには、親子の持っている“どうしようもないつながり”が見事に描かれていて、人の運命の持つ“動かしがたい部分”を改めて感じる。わたし個人は20代で母親を喪い、30代で父親を喪ったので、そういう“微妙な変化”をあまり感じないで済んだ。そうは言っても、その晩年の父親が面倒を見ていた兄に対しての愚痴を私にぶつけた時、わたしは正直どう答えて良いかわからなかった。親子や兄弟の微妙な感情の変化は、或る意味でどうしようもないモノのような気がする。ところで、上原さくら氏は、その母親のセーターなどの洋服類を「しまむら」で購入しているという。もはやモデル活動は少ないと言っても「上原さくら」だ。それが母親のものとはいえ「しまむら」で購入し、そのことを隠すことなく公言していることに、わたしは何故か感動してしまった。人はよく「ここだけは譲れない」みたいなことを言う。彼女の場合、それはブランド物の洋服などではなかった。母親と自分の関係性。親子の関係性が逆転し、面倒を見ながらも、冷たい気持ちになっていく「自分がイヤだ」という、その部分……ずっと温かい気持ちで親を見送ることが出来た人は“倖せ”だったと言えるのかもしれない。
2025-03-08
最近は昔に比べて“発達障害といわれる子”が多い。ときどき、わたしは疑問に思う。ほんとうに“病気としての発達障害”なのだろうか……と思う。たとえば「集団行動が難しい」というのが、その一つの典型的な症状だが、現代は一人っ子が多く、同じような年齢の子供たちで“集団となる機会”が乏しい。幼い頃に甘やかされて育つと、だれでも我がままになって集団行動が苦手となっていく。兄弟が多い家庭で育つと、嫌でも最初から“集団生活”で「難しい」などといっていられない。特に貧しい家庭で兄弟が多い場合には、その集団に加わらなければ食事やお菓子を与えられない。そうなると黙っていても“生きる本能”が、集団に溶け込む術を習得していく。本来、生き物というのは、そうやって“生きていく術”を習得していくものなのだ。そうは言っても環境の違いはどうすることも出来ない。研究者によると、発達障害というのは、遺伝子的な影響の方が、環境的な影響よりも、はるかに強く作用しているのだという。「落ち着きがない」とか「情緒不安定」とかいう特徴は、確かに遺伝子的影響が強そうだ。わたしなど幼い頃から“妙に落ち着いて”いて“情緒的にも安定し”子供らしくない子供だった。そして、それはそれで“子供たちの集団”からは“除け者”にされる要素を持っていた。だから「集団行動が難しい」といっても、必ずしも“そこ”に溶け込めないというのとは違った理由の場合もあるのだ。とにかく、外傷の視えない病気の場合、子供時代は特に、その判別はなかなかに難しい。現代は特に、その育つ家庭環境などに違いが大きくなっているので、その環境を考慮することなく“同一の病気”とか“精神構造”と決めつけると、その育て方を誤るというか、その将来性を奪ってしまう可能性さえある。そういう時に、ホロスコープとか、四柱推命式とか、手相とか、占い的なものが意外なほど役立つことがある。先天的な素質や能力というのは、現代のような複雑な社会になればなるほど、単純に判別しにくい。そういう時に、一つの基準値として“運命学的な性質や能力”を知っておくことは、子供の持っている未知の可能性を引き出すという点からも、大いに有効な場合があるのだ。
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