4月29日インドネシアのジョコ大統領はジャカルタからの“首都移転”を閣議決定した。「遷都」というのは、古代国家ではよく行われていたことで、中国で実在が確認される最初の王朝とされている「殷(「商」)王朝」では「殷」に都を定めるまでに8回も遷都していたといわれる。日本では「奈良」から「京都」そして「江戸(東京)」へと遷都している。だからインドネシアがジャカルタから遷都したとしても特別不思議はないのだが、古代と違って現代は“引っ越す”のに莫大な費用や労力がかかる。だからよほどのことがない限り、首都は変えない。というか変えようがないのが実情だ。日本でも何回か「東京」からどこかに“遷都しよう”という話が盛り上がった時期もあったが、いつの間にか立ち消えになってしまった。インドネシアがなぜ首都を変えようとしているかというと、世界一とも言われる交通渋滞、環境汚染、そして何よりも地盤沈下の問題がある。ところが“遷都”に必要な費用は3.6兆円とも言われる。莫大な金額なのだ。遷都にふさわしい場所もまだ決定ではない。それでも地盤沈下だけは防ぎようがないらしく、移らざるを得ないらしい。日本と同じく地震や洪水など自然災害の多い国なので、その点でも慎重にならざるを得ないのだ。一方、南米のベネゼエラでも4月29日、マドゥロ大統領反マドゥロ派との対立が激化し、グアイド国会議長が首都カラカスの空軍基地に入って、兵士らに決起するよう呼びかけた。つまりは「国家」を変えようとクーデターを仕掛けたのだ。ところが、このクーデターは鎮圧されてしまったようだ。なぜベネゼエラでこのような事態になっているかというと、169万%の超インフレが一番だ。要するに紙幣が“紙屑化している”ということ。さらに5年連続のマイナス成長。3年間で300万人以上が国外脱出。全国で5日以上停電が続くなど、もうどうしようもない国家なのだ。このような国家なら、クーデターが成立して良さそうなものだが、そうはいかない。どうしていかないのかというと、現大統領に味方している国々があるからだ。日本では「平成」から「令和」に変わって“新しい時代”を穏やかに迎えようとしているが、世界ではそれぞれの“違った形”で、新しい時代が始まろうとしている。
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