このところ「仮想通貨(暗号資産)」の“上下動”が激しくなっている。以前は、仮想通貨と言えば「ビットコイン」だったが、このところはそれだけではない。さまざまな仮想通貨が登場し、それが数日にして二倍となったり、半分以下となったり、とても「通貨」と言えるような動きではないが、それでもギャンブルとしてみれば“魅力的な存在”なので注目度を高めている。今のように、上下動が激しいと、よほど資金に余裕のある人以外は手出しをしない方が良い。この「仮想通貨(暗号資産)」の上下動に刺激されたかのように、世界の株価も上下動が激しくなっている。特にアメリカの株価は、現在がまだ一時的な“調整局面”としての下落なのか、それとも本格的な“大暴落”の始まりなのか、微妙なところに差し掛かっている。当然、日本の株価もアメリカ株の影響を受けてはいるが、ここに来て、その影響や関係性が妙に“薄れ出して”いる。それは海外の投資家たちが、一時的に「日本株」から“距離を置いている”ように視えるからだ。おそらく、それは日本の“コロナの収束”や“ワクチン接種”の状況、それに何よりも“オリンピック開催”の有無が判然としていないせいであると私は思う。それらが判然としない内は「買う」も「売る」も出来ないということで、とりあえず“ようす眺め”の時期にあるので、いったん売り込まれたのちの「日本株」は“放置状態”にされているような気がするのだ。したがって「アメリカ株」が大きく上がっても「日本株」は下がったり、逆に「アメリカ株」が下がっても「日本株」が“少しだけ上がる”結果になったりする。今の状況は、おそらく“オリンピック開催”の有無が判然とするまで続くかもしれない。或いは“ワクチン接種”が眼に視えて上昇して来るまで続くかもしれない。もっとも、いつも言うように“株価”というのは、実体経済に“先行して動く”もので“後追いをして動く”ようなものではない。私は、世界の株価が本格的な暴落をする時期が来るとすれば、それは早ければ8月だと思っている。それまでは少なくとも“調整”はあっても、本格的な“暴落”はない。したがって、そういう意味では「日経平均」はしばしの間は停滞するかもしれないが、もう一度勢い良く上昇し始める時がもうすぐやってくるに違いない。
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