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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


「おみくじ」の“占い”と、「占い師」の“占い”


日本人の多くが正月になると神社へ向かう。日頃それほど信仰心があるとも思えないような人までもが、どういう訳か神殿に向かって手を合わせようとする。大きな神社であればあるほど大混雑で、長時間並んでやっと賽銭箱の前まで辿り着いても、手を合わせられるのは一瞬で、とても“きちんとした祈り”など捧げられそうもない。それでも人々は賽銭箱にお金を投げ入れようとする。何となく賽銭箱にお金を入れないと、お参りした気にはなれない。あの箱は不思議だ。財布を引き寄せる磁石でも付いているのか。

お参りした後で、多くの人は「おみくじ」も引く。100円だったり、200円だったり、300円だったりする。どこが違うのかはよく分からない。これまで「おみくじ」を引いたことがない…というような人はいるのだろうか。そして当然のことだが占い結果を見る。「大吉」「吉」「小吉」「中吉」「半吉」「末吉」「小凶」「凶」…とあるらしいが、幸いなことに、私自身はこれまで「凶」を引いたことはない。私の友人に「凶」を引いた人物がいて「別に悪いことなんか何にもないよ」と笑っていたが、その年の12月になって父親が亡くなった。まあ84歳だから、悪いことといえるかどうか微妙だが、吉年とは言えなかっただろう。そうすると案外「おみくじ」もバカには出来ないのかもしれない。実際、私は元旦と3日に神社へと出掛けて「おみくじ」を引いた年があり、その両方とも「大吉」だった年は確かに“幸運”だった。神社ではないがヨーロッパに旅行した時、イタリアの教会だったが、ロウソクに灯を燈して“祈りを捧げると願い事が叶う”という祭壇があって、私も購入して灯を燈そうとしたのだが、何度やっても私のだけ灯が点かなかった。そうしたら帰国後、願いが叶うどころかトラブルが続発したものだ。

こういう神仏に関連した占い?というのは各地であるが、海外などでもこれまで結構行ってきた。妙な言い方になるが、神仏による「おみくじ」的な占いは、どういう結果が出ようと責任を問われることがない。台湾では何と「下下下」という結果が出て、ガイドも思わず絶句していた。日本語的にいえば「運勢は下の下の下」ということで最低だった…という訳だ。まあ、頼むよ神仏さん。

最近の“マスコミ向け占い”は、運勢の順位を星座順に与えたりするが、個人を対象とした占いで「下の下の下」はさすがにキツイ!。それでも許されるのは“神仏の判定”だからだ。大体、当たるかどうか全く責任を取らなくても、どこからもクレームが付かないようになっているのが「神仏おみくじ」のすごいところだ。私など最初に種々当てて見せて、ようやく信頼を得て“将来の判断”を行っても許されるというのに…。

それにしても日本の神社仏閣というのは、海外の教会とか寺院とかに比べて“地味な印象”を持つのは私だけであろうか。もう少し華やかさがあると、もっと観光客を呼べるのに…等と不謹慎なことを考えたりしてしまう。東南アジアにある仏教系寺院、或いは道教系寺院の多くは“御守り”も派手である。日本のように“お札”だけが入っているのではない。考えてみると、御守りというのも神社へ行けば誰もが購入してしまう“魔法のグッズ”だ。つまり「お賽銭」「おみくじ」「御守り」の“三点セット”こそ、神社を神社として守り続けている“必殺収入源”なのかもしれない。それぞれの単価は低いとはいうものの“礼拝者の数”を掛け合わせると、何とも巨額が投じられている計算になる。う~ん、神社は何と素晴らしい収入源をお持ちであることか。我が家にも早速「お賽銭箱」を用意しなければ…。

いや、待てよ。大体、私は何で神社へ行き、何で「おみくじ」を引き、何で御守りを購入するのか。私は“占い師”ではなかったか。おみくじを購入するくらいなら、自分で運勢を占えば良い。その方が手っ取り早いし、その方が当たるではないか。御守りだって製作できる。何でわざわざ「おみくじ」を買い、何でわざわざ御守りを購入するのか。おかしいではないか。いや、おかしいというなら毎年種々の『開運暦』を購入したり、占いの入門書を未だに種々購入したり、海外へと出掛けて種々の占い師に観てもらうこと自体おかしいし“ムダな行為”ではないか。仕分け人がいたなら、真っ先に切り捨てられてしまいそうなものではないか。恥ずかしくないのか。こんなことをやっているから「一流占い師」から「三流占い師」へと“格付けチェック”で落っことされて“世の中”から消えてしまうのだ。この“愚か者めが!”――ということで、今年も自虐的に新年をスタートするのであった。

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