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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「ルノワールの家」に「ルノワールの絵」戻る


フランス南部に「ルノワール美術館」がある。ご存じ印象派オーギュスト・ルノワールの絵画などを所蔵・展示している美術館だが、先月8日早朝、この美術館に泥棒が入った。塀や壁を電動鋸などで破壊し美術品4点を持ち去るという荒っぽい手法だった。もちろん防犯カメラが作動し、警報機が鳴り響き、すぐに警察もやって来たが、その間4~5分の間に奪って逃走するという“早わざ”であった。ただ急ぎ過ぎたためか、美術館の庭に4点のうちの2点が“置き去りにされた”ままという状況だった。もしかしたら、この2点は“庭に隠した”つもりだったのかもしれない。それでも、約一カ月経って、無事、持ち去られた2点が返って来た。警察の必死の捜査で、容疑者6人の逮捕に至ったからである。持ち去られていたのは「ロマーノ夫人の肖像」と「井戸端の若い女性」という作品で、日本で一般的に知られている作品ではない。それでも一点で数億円の価値がある。ここは「ルノワール美術館」というくらいで、ルノワールの絵画作品とか本人の使用家具や画材とかが展示されている。晩年のルノワールが居住していた住いを美術館に改装したところなのだ。それだけに若干セキュリティは甘いが、彼の作品を好むファンにとっては“聖地”的な意味合いが強く、大切な美術館だということになる。わたしが思うに、だから美術品2点は無事“我が家”へと戻ったのだ。欧州にある昔からの“小さな美術館”には老朽化が進んで、建て替えが必要なところも多い。セキュリティの甘さが指摘されることも多く、美術品の盗難も後を絶たない。だからといって、警備を厳重にしすぎるのも考えもので、純粋に美術品を見て楽しむ雰囲気が失われてしまう。絵画の価値が上がって、いまや何億円とかの値が付くのが当たり前となっているが、前にも書いたがゴッホなど生前にはまったく売れなかった。それが死後になって何十億円にもなって取引される。もう少し、生前に“評価してあげられる世の中”になることが、立派な美術館を建てるより重要なことのような気がする。
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