時々、事件の内容とその人物とが上手く結びつかないことがある。例えば「綾波レイ」の姿になると「お金を盗んでしまう」という人物の場合などだ。ちなみに「綾波レイ」というのは人気アニメ「エヴァンゲリオン」に登場する美しい女性キャラクターだ。容疑者の藤澤鉄也(37歳)は、この綾波レイの姿となって窃盗を働いていた。どうやって変身するのかというと“綾波レイのコスプレ用スーツ”が販売されているのだ。全身がピッタリ包まれる伸縮型の衣裳だ。まず一番最初に女性用のタイツを履く。次に女性用のスクール水着を着る。その上から“全身網タイツ”を着る。最後に“綾波レイ”のスーツで全身を包む。完璧だ。これで藤澤鉄也は「綾波レイ」になる。ちなみに2009年6月には「スパイダーマン」になって捕まり、2016年7月には「バニーガール」になって捕まった。共に3年の実刑を食らったが、大したものは盗んでいない。今回も10件ほどの窃盗を繰り返して捕まったのだが、その合計金額は33172円だ。あまりに少ない。だから、本当に盗みたいのかどうか若干、疑問の余地がある。コスプレしてうろうろするから、すぐに通報される。捕まりやすいのだ。だが、綾波レイになると、どうしても「お金を盗んでしまう」のだ。多くの人は、この部分が解からないという。本人も「わからない」という。けれども接点はあるのだ。「綾波レイ(厳密には「エヴァンゲリオン」)」も「スパイダーマン」も「バニーガール(正式名称は不明)」も、みんなパチンコ台の機種として存在する。特に「綾波レイ」は、彼女が出現すると9割方「大当たり」となる。そうすると当然のことながら球が出てくる。それは、やがて“お金”に換金される。つまり、綾波レイは“お金を得られる姿”なのだ。本人は無意識かもしれないが、綾波レイの姿になると、お金が得られる幻想が浮かぶようになっている。もちろん、そういう息子を持って、母親は“息子を案じながら”旅立っていくだろう。現在、余命半年の命を医者から告げられている。「綾波レイ」になっても「バニーガール」になっても、息子は息子なのだ。叶姉妹だってコスプレ好きで、みんなに称えられている。息子は、誰が何と言おうと「綾波レイ」のように可愛いのだ。
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