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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


「運命の子」「宿命の玩具」としての人生


「運命」と云うものを扱う職業にとって、注目すべき人々がこのところ次々と急死している。その代表例はマイケル・ジャクソンだ。他にも、プロレスラー・三沢光晴とか、ロックシンガー・忌野清志郎とか、元タレント清水由貴子とか、韓国前大統領・ノ・ムヒョンとか、少し前にはロス疑惑・三浦和義とか、元アイドル飯島愛とか、元歌手・フランク永井とか……いずれも光と影のある人生を歩んだ人たちばかりだ。

世の中には「運命」としか言いようのない人生を歩む人達がいる。良くも悪くも、我々に「運命の子」「宿命の玩具」としての割り振りを神から与えられているのか…と感じさせずにはおかない生涯を歩む人達がいる。よく「運命などというものはない」と言い切る人もいるが、そういう人であっても「運命」と云う言葉を使いたくなる人生と云うものはあるものだ。その代表的な例がマイケル・ジャクソンだ。もし彼が黒人として生まれていなかったなら、このような人生を歩んだであろうか。或る意味で、彼は「黒人と云う宿命に逆らった」のだ。けれども「逆らいきれなかった」のだ。結局、彼は「白人」を手に入れたが、生命を縮めた。『スリラー』前後くらいまでの彼の顔貌は「素晴らしく金運の良い顔」となっている。ところがそれ以降、彼の顔からは徐々に金運が「失われていく」のだ。整形をして整えたつもりの鼻は「金運の乏しい鼻」に様変わりしていく。せっかく神が与えてくれたはずの栄光と財力を、宿命に逆らって「理想の顔立ち」へと近づけたことで、もろくも失っていってしまったのだ。当然その報いのように「借金に追われる人生」へと変貌してしまった。

だが、本当にそうなのであろうか。神は最初から、彼に金品を与え、顔貌を変えさせ、異常性愛に目覚めさせ、世界中から嘲笑を買わせて、地獄へと突き落とさせ「神に逆らったらどうなるか…」「宿命に逆らったらどうなるか…」思い知らせようとしていたのではないか。「宿命になど逆らわず、死ぬまで歌い、踊っていれば良かったものを…」とほくそ笑んでいるのではないのか。三沢光晴にしてもそうだ。タイガーマスクが自ら覆面を剥いで三沢光晴として闘い出した時から、リング内においてプロレス技で死すストーリーは定まってしまっていたのではないか。

もちろん、誰もが彼らのような「激しい人生」を生きるわけではない。神にとって「宿命の玩具」としてふさわしい人だけが選ばれ、正に劇画的人生を授けられるのだ。『君恋し』や『有楽町で逢いましょう』で一世を風靡したフランク永井は、愛人問題で苦悩し、自殺未遂したのち、すべての記憶を失い、その後は廃人同様の生活を送った。自らの歌声を聴いても「上手な人ですね」としか言えない人生が始まっていた。『お元気ですか』のヒットがある清水由貴子も、母親のためだけに生きて来たような人生に疲れて逝った。最後は介護のためにタレントを捨てたのだが、それが命取りになったような気がする。宿命としかいいようなない人生を歩む人の中には、自分自身の人生でありながら、結果的に見ると「誰かのためだけに生きていた…」と思えるような生涯がある。それが幸福なら、それも人生だが、犠牲となって終わってしまっている例があまりにも多い。

忌野清志郎のように、或る時期を境として自宅と病院の往復となる人生もある。病魔に魅入られたかのように、次々と病気が身体を蝕んでいく例も多い。飯島愛のように、或る種のトラウマが原因で世間から逃れるように身を隠して、心身が衰弱していくケースも多い。人間は世間と隔絶した状態の中では生きていけない。徐々に心身が弱っていくものなのだ。熟年離婚やリストラ等が原因となる引き篭もりが怖いのは、そういう部分に自らは気付かないからだ。人間が住まなくなった廃墟が、あっという間に生命力を失って色あせるように、社会・世間と隔絶して独りになって仕事もせず、外に出ることもなく、誰とも話すこともなく、24時間独りだけで生活し続けていると、心身が弱って生命力が徐々に失われていくのだ。このような場合、座禅を組むとか、読経するとか、ヨガをするとか…独りであっても規則正しい生活をしながら、自分に何かを課して、何時間もそれに打ち込んでいるなら話は別だ。そういう場合は生まれ変わったように徐々に容貌が変わって変身していくものだ。決して生命力は衰えない。

人間に与えられている個々の運命は、怖がる必要などまったくないが、無視すべきものでもない。生まれながらに与えられている「業(ごう)」と「縁(えにし)」は、人によって強く作用している場合と、それほどでもない場合とがある。「業」は多くの場合、職業として与えられるが、趣味、特技、ボランティア、義務、責務として与えられている場合もある。どうしても、そこに行き着いてしまう人生上の課題なのだ。そして、多くの場合、それは何となく本人が自覚しているものだ。だから、どうしても自分に合う仕事がないとか、どの職場でも長続きできないと云う人は、仕事以外の部分で「業」が与えられている可能性もある。「縁」の方は、一言でいえば「出逢い」であって、運命・人生を変えていくような人物との関わりのことだ。この場合、家族・親戚がそうである場合もある。もっとも多いのは特定の異性との出逢いで、仕事上のパートナーとか、恩師とかの出会いであるケースもある。もちろん、良い出逢いばかりでなく、人生の足を引っ張る家族や、腐れ縁としての異性が演じる場合もある。とにかく個々の人生が、人と人との出会いからスタートしている以上、縁を無視して生きることはできない。しかも、その出逢いは多くの場合、奇妙な偶然から始まるのだ。

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