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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


川田亜子さんと加藤智大の共通点


一応、念のため記しておくと、川田亜子さんと云うのは先ごろ練炭自殺をされた元TBSアナウンサーであり、加藤智大と云うのは先ごろ秋葉で無差別殺人を挙行した犯人である。もちろん、直接的な関係は何もない。

それに、一方は自殺であり、一方は殺人であり、履歴上の関連も一切ない。

ただ、心の闇と云う点では共通した要素があり、自殺や殺人を示唆していたブログがあり、性格的にも似た要素があり、将来への不安と云う点でも共通するものがあり、それはこの二人だけではないような気がするのだ。

「心の闇」は誰にでもある。

その方が人間として魅力があるし、人間としての理解力や深みも出て、真摯な印象を与えるものだ。「心の闇」は人それぞれ違うが、その人の「生き方」と深く関係している場合が多い。或る意味で、我々は誰でも、心の闇を引き摺りながら日々を過ごしているともいえる。

川田亜子さんと加藤智大のブログは共に日記的な要素が強いので、意識していなくても「自殺」や「殺人」の示唆があった。川田さんの方は自分の母親に、生きていることの意味を問い、加藤の方は反応の乏しいブログの中で無差別殺人らしき予告を発していた。

二人は並べられるのは不本意かもしれないが、ともに頭脳優秀だが挫折を味わい、性格的には気真面目で、仕事に関連して将来に対し不安を持っていた。

昔から「他人の芝生は綺麗に見える」と云う格言の示すように、自分以外は悩みや苦しみが少なく、人生をスイスイと楽しく生きているように見えがちのものである。自分だけが上手くいかない。思うように人生を渡れない。希望することが何一つスムーズに進まない…。このような思いとういうのは、実は誰にでもある。ないのは余程の能天気か、真摯に生きていない人たちだ。

アラブの格言にも「人は生まれ、人は悩み、人は死んでいった…」と云うものがある。それが人生と云うものなのだ。悩みや苦しみは、万人共通なのである。特に頭脳優秀で、自己分析をする人ほど、人生に対して懊悩しやすい。加藤智大は「負けっぱなしの人生」と自己分析しているが、たかが8年間であり、人生は長いのだから、その中での8年など、いくらでもあとから取り戻せるのである。川田さんにしてもそうだが、近年、勝ち組と負け組を分けるような考え方をする風潮が世間にはあるが、人生と云うか、運命と云うか、何が「勝ち」で何が「負け」なのか、そう簡単に表面上だけで言い切れるものではない。それに一見、勝ち組に見えていた人が、数年後には負け組に変わっているかもしれず、逆に負け組であったはずの人が大逆転で勝ち組へと転身しているかもしれないのだ。人生は今現在の固定概念から推し量れるような単純なものではない。

或る種ギャンブル的な要素が人生にはある。よく「努力すれば運命は変えられる」と云う人もいるが、どんなに努力しても、その人の人生にとって運気が味方してくれない時期に努力をしても、結果がついてこない場合もあることは知っておくべきだろう。努力は必要だが、人生にはタイミングも重要なのだ。さらに、運命を味方につけるためには、努力を行う方向性も大切なことで、音痴の人が歌手を目指したり、運動神経の鈍い人がプロスポーツ選手を目指したり、人前に出るのが苦手な人が政治の世界を目指しても、土台が上手くゆくはずがない。自分に見合った世界を目指してこそ運命の女神は味方してくれるのだ。

加藤智大のブログには「チャンスは平等に与えられるべき」と云う一節があったらしいが、どのような運命でも長い人生のうちには、必ずチャンスらしき場面…と云うものは巡って来る。ただ、待ち切れずに墓穴を掘ってしまう場合と、理想が高すぎてチャンスを自ら撥ね退けてしまう場合もしばしば目撃される。例えば、独身のまま人生を終わってゆく方であっても、永い人生の内には本人さえ希望を捨てていなければ、恋愛・結婚のチャンスと云うのは必ずやって来るものだ。ただ自分が気に入らないとか、興味がないとか云う理由で、相手を無視するとか、自ら断ってしまうケースも多い。自分が希望する形のものでなければ頭から撥ねつけるような人に運命の女神は微笑みを与えない。

仕事にしてもそうである。誰だって、自分の理想とする仕事・職場を得たい。けれども、そういう希望が叶う人と云うのは世の中で少数なのだ。多くの人は、自らの仕事・職場に対して多少なりとも不平や不満を持っている。生活のためであるとか、とりあえず…とかの思いで、不満なさそうな顔で働いているだけだ。そういう状況の中でチャンスを待つ内に、意外なところから良い仕事・職場の話と云うものは舞い込んできたりするものだ。成功を掴むためには忍耐強さも必要なのである。とかく現代は結論を早く求めすぎ、希望を簡単にあきらめ過ぎる。

コンピュータ社会は何事も二択だけで選択しがちだが、どっちつかずと云う選択の仕方も人生にはあるもので、そういう時期がある期間続くのもまた人生の面白さであると受け止めるべきだ。○にも×にも属さない△の時期があっても良いではないか。このような考え方、生き方を受け入れると、楽に生きられるだろうに…と思うような人達は多い。

世界全体が「格差社会」と云う厭な時代に入りつつある今、将来を不安視しなくても良い生き方をするためにも、△選択を広めていかなければ…決して額に△の鉢巻きをする、と云うことではないのだ。

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