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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


昨年の今日という日


昨年の年末年始は私にとって、忘れられない年越しとなった。12月29日の真夜中から30日の早朝にかけて、私の身体はかつて経験したことがないような連続の嘔吐と悶絶を経験し全身のたうちまわっていた。一瞬、死ぬのではないか、という恐怖が走った。朝になるまで8時間くらいの間に大掛かりな嘔吐だけで4回行い、終いには胃液だけが執拗に絞り出て来て、それすらも内臓が引き千切られるように苦しかった。朝になって病院へと向かったが、30日ということで病院内は病人であふれかえっていた。奇妙なもので、待合室で横たわっている重症の人達を見ていると、自分はまだまだ大丈夫だと思えてきた。胃腸内が空っぽになったことで痛みや苦しみが消え高熱と脱力感だけが残っていたが、何となく時間が経てば徐々に回復していくのかもしれない、とぼんやりと思った。実際、その通りでウイルス性腸炎という診断であったが、完全な回復までには5日間ほど掛った。つまり12月30日~1月3日くらいまで、ほとんどまともなものを口に出来ず、重湯やお粥で過ごしたのだ。おせち料理もおとそも全く口にしないままの珍しい正月となった。結果的に「御目出度くない新年を迎えた」ということになる。それがどういう意味をもつものなのか、その時には解からなかった。

ところが、それから一年が経過し、今になってみると「祝えなかった新年」には意味があった…と感じざるを得ない。今年の日本は(いや、日本だけではなく世界は)あまりにも災厄が多過ぎた。新しい年を祝えるような年ではなかったのだ。私個人にとっても良い年とは言えなかったが、より日本列島にとって、さらに世界各地域にとっても悲しむべきことの多い一年となった。特に地震・津波・放射能に脅えた日本は、未だ傷が癒えたわけではなく、円高・米軍基地移設・TPP・消費税問題も最後まで何一つ解決の糸口が見いだせないまま受け入れざるをえないかのような状況に立っている。長期的視点で考えた時、今年ほど日本が“終戦時のような混迷状況に陥った年”はなかったのでは…と思われる。

それにしても、どうして私のような凡人が、まるで日本人の代表でもあるかのように、新年を祝う「迎春」を拒否される事態に至ったのだろう。日本の代表なら首相とか、天皇とか、もっと日本国に直結した人物に表れてくれなければ困る。私などに表れても何の得にもならない。大体、私は占い師としても注目されてなどいないのだから、もし“未来を予兆する役割”として与えるなら、もっと日本を代表するような占い師に起こってくれなければ困る。いや、もしかしたら、そういうことではなくて、ただ単に「今年のお前は運が悪いぞ!」という個人的な警告としての予兆だったのかもしれない。そう考えると、ナルホド納得がいく。確かに今年はろくなことがなかった。「一年の計は元旦にあり」という諺は確かに生きている。そうか、私の守護霊(又は潜在意識)は要するに“それだけ”を伝えたかったのか。う~む、そうすると私の守護霊の未来透視能力も大したことはない―という結論になる。

それにしても、私よりもはるかに著名で優秀なはずの占い師や霊能力者がごまんといるのに、どうして今年の災厄や問題を見逃してしまっていたのだろう。後になって、実は予見していた…などというエセ予言者ではなく、本当に2011年に入る前から火山噴火・地震・津波・放射能・電力危機・集中豪雨等の不測の災害を誰にでも分かる客観的な形で予知・警告していた人物はいたのであろうか。残念ながら、私は知らない。世の中の不安をあおるような「予言」というのは時々出現するが、地震や津波などは年時まできちんと予知したものでなければ、実質的にあまり役立たない。例えば地震というのは厳密に言うと常に起こっている。巨大地震だけが実質的には問題となる。しかも、それは発生場所と発生年月日とが予知できて初めて役立つ情報となる。10年以内に起こる―などというあいまいさでは意味がないのだ。そういう点では巨費を投じて研究している地震学会の予測等も、占い師・予言者と同じくらいにあいまいさが目立つ。

私の占い等でも、実際に起きて来る現象の年時をハッキリ指摘できなくて、未来の出来事だけが後になって具体化されるケースは多い。一応、占いとしては当たっているのだが、占ってもらいに来た時の目的が違うと、さして効果的な判断・予言とはならない。例えば就職のことを占ってもらいに来て面接試験で落ちたとすると、別居から離婚に至る―という判断が後に的中したとしても、それで占い師の評価が上がるということはない。その人にとって、或いはその時にとって“就職の吉凶”を見通して貰いたいのであって、結婚生活は優先順位として決定的なものではない。そういえばそんなことも判断されていた…と思い出す程度の認識だからである。

同じようなこととして、今年のように災厄や経済問題が続くと、それ以外の出来事が陰に隠れるため、実際には今年の大きな特徴でありながら、反故にされてしまうようなケースも多い。例えば、今年は芸能人の結婚ラッシュで実に80組ものカップルが誕生した―と先日報道されていた。確かに元旦に結婚を発表した浜崎あゆみに始まって、年末に結婚報告が行われた倖田來未まで、実に様々な芸能人・著名人が一挙に結婚した不思議な年でもあった。そういう点では干支暦上の「辛卯」年の解釈は決して誤りだったとは言えない。「辛」は元々が部族の印を刻む刺青針の象形が源字なのだ。又「卯」は元々左右に開く閂が掛けられている扉の象形で、春になっていっせいに野原へ飛び出す事象から来ている文字だ。二つ合わせると“部族の春”で結婚をするのに最もふさわしい。そして来年は「壬辰」年で、女偏を加えると「妊娠」の文字となって妊娠・出産ラッシュの年―ということになる。同時に「壬」は“大河”で大きな時のうねり、流れを意味し「辰」は“龍”で大河の中で“顔を表す神の眷属”が姿を表す時―だとも言える。願わくは私にとって健康で活躍できる一年にならんことを祈りたい。

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