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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


“課せられた業”と“宿縁の相手”に出逢う旅


誰でも、ある程度の年齢になると、自分のやってきたことを振り返る。これで良かったのかとか、これしかやり遂げられていないとか、いろいろ余計なことを考える。人ひとりが出来ることなど、所詮、たかが知れている。そんなことは分かっているのだが、それでも、自分の力をすべて出し切ってはいないもどかしさを感じる。多分、多くの人がそうなのだ。

私は人生の前半というか初期のころは、普通に会社勤めをして、普通に会社組織での仕事をしていた。今考えると、ずいぶん生意気な会社員で、自己主張が強かったので、経営者や上司はいろいろと困ったことだろう。基本的に自己主張の強すぎる人は会社組織には向いていない。当然、私は“浮いていた”ことだろう。ただ私が入った会社は、そのあと休みが増えたり、給与が増えたり、組織的に改善するケースが多かったので、そういう意味では多少、働いている人たちに貢献する部分もあったかもしれない。

私は勤めてはいても、いずれは“占いを本業とする”つもりでいたので、終業時間になればすぐ退社する“身勝手な社員”だったが、その代わり会社内にいる時には昼食時以外はほとんど休憩することはなく、黙々と仕事に励んでいた。技術職だったので、技術そのものは優れていたから、まあ身勝手ではあったが、会社への貢献度は決して低いわけではなかった。私の理想としては、一日も早く、占いや執筆の仕事が軌道に乗って、収入が増え、それらだけで生活ができるようになることだった。

けれども今考えると、あの頃がもっとも生活が充実していた時期で、何よりも“未来への希望に満ち溢れ”活き活きとした毎日を送っていた。占いの研究も、完全なプロ生活よりも、趣味とかセミプロ的な状態の方が“純粋に研究する”時間が持てるものだ。私の独自な研究は、あの頃に培ったものがほとんどを占めている。それに会社組織での技術職の場合、自分で営業する必要もなく、仕事は向こうからやってくる。その仕事をこなしていけば、きちんとした定期収入が得られる。一人だけ残業せず毎日定時で帰っても、叱られたこともなかった。 

私はいつの頃からか、人は“課せられた業”を背負わされて産まれてくるのだ、と思うようになった。課せられた業=課業は、遁れようとしても遁れることが出来ない“宿命的な仕事”であり、それは現世において本人がやり遂げなければならないものであった。私の場合、それは後世の人達にとって役に立つ“占いの解明と著述”を遺すことであった。それはなんとなく十代から気づいていたもので、どうしても成し遂げたいが、果たしてそれが可能かどうか自信がなかった。けれども、それから遁れられないことは分かっていた。だから、会社組織に居ても、その組織内の仕事が“仮の仕事”である意識は抜けないのだった。

もう一つ、生まれつき定まっているのは“宿縁の相手”と出逢うことだった。これも、遁れがたいことだが、この相手が“結婚の相手”かどうかは解らない。“恋愛相手”の場合もあり、“親友”の場合もあり、“ライバル”の場合もあり、“父母や兄弟”の場合もあり、“子供”の場合もあり、“恩師や子弟”の場合もあり、様々なケースが存在する。必ずしも、一人だけとは限らず、二人、三人と多い場合もある。「宿縁」という札でも下げてくれていれば解りやすいのだが、そういうわけでもない。ただ必ずそういう相手が出てくることは確かなのだ。「宿縁」だからと言って、プラスに働くとは限らない。時には“十字架を背負わす相手”の場合もある。

結局、“課業”と“宿縁の人”を引き摺りながら、生きていくのが人生なのだ。好き嫌いではなく、そうせざるを得ないような、それらとの関わりを“拒否できない”ような生活に自然と向かっていくのが人生なのだ。しかも、それら二つは占い師の元を訪ねなくても、本人が“本能的に感じ取っていく”べきもので、その方が“本人にふさわしい生き方”ができる。

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