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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


11年前に予言されていた真実


小沢一郎氏が民主党党首を辞任し、そして撤回した。実に奇妙な撤回劇だった。「壊し屋」と云う不名誉な呼ばれ方をしてきた人物は、元々は自民党幹事長まで勤め、将来の総理と目されていた人物だった。その後、新生党を作り、新進党に代わり、自由党を作り、民主党に合流した。どのような職業分野でも、このように職種は同じだが、企業や仕事形態を次々と変えていく人物はいる。能力や技術はあるのに、どこかしら危なっかしい人生を歩みたがる自己主張の強い人物に多い。一見、主義・主張が強いように見えるが、本当は本人自身も運命に翻弄されているだけである場合も多い。

今回の小沢一郎氏が良い例で、私は今回のような状況を、11年前に出版した著書『占星学秘密教本』の中で出生時の太陽に土星・天王星の大会合が見受けられるところから「保守と革新との融合を画策し続ける人生」となることを明確に記述している。自民党との大連立に触手したのは、彼の出生時の星の配置から云って、ごく自然な行為なのだ。

彼の出生年月日は、実はある人物と一致している。日本ではあまり知られていない人物であるが、ガジンスキーと云うアメリカの爆弾魔だ。この人物は、奇妙な経歴を歩んだ人物で、幼い頃から天才的な頭脳を持ち、オックスフォード大学を十代で卒業し、21歳のときにはすでに大学の助教授となり、数学や天文学を教えていたらしい。手元に資料がないので記憶に頼っているので多少違っている部分があるかもしれない。そのようなエリートであったが、やがて自ら大学を辞め、荒れ果てた荒野での掘っ立て小屋生活を開始する。そして爆弾を製造し、大学と飛行場のみを狙っての爆弾事件を相次いで起こし始めるのだ。それは最初、人命被害を起こさないよう工夫していたが、そのうち人の命も巻き込まれるようになった。そして、事件の予告をマスコミに通達するようにもなっていった。

こうして爆弾魔としての存在感は徐々に全米を巻き込み、新聞紙上全面に彼の文明社会への批判、現代人の驕り、自論としての哲学的政治・思想が掲載されるまでになった。つまり彼は新聞社に対し、それを掲載することと引き換えに、爆弾予告を撤回するとしていたからだ。

この新聞記事は有名となり、多くの人が目にすることとなった。そしてなんと実の弟も、この新聞紙上に掲載された文明批判を読んだのだ。それはかつて一緒に暮らしていた兄の主張そのものであったという。弟の通報でガジンスキーはアジトを突き止められ捕まったが、週刊誌に掲載されたその荒れ果てた風貌は、かつてのエリート助教授だったころとは別人であった。

もちろん、この人物も小沢一郎氏と同一の星の配置を持っている。つまり、保守と革新の融合をどこかで追い求めていたに違いない。けれども、彼が壊したのは大学と飛行場で政治の舞台ではなかった。どこかでスイッチの入れ間違いをしてしまうと、人生は大きく変貌する。全く同じ星の配置であれば同じ人生を歩むかのごとく誤解されている方がいるが、似たような部分は出てくるが、自らの選択次第で人生と云うのは大きく軌道修正できるものなのだ。だからこそホロスコープも四柱命式も生きて来るので、身動きのならない運命なら占い師など必要がない。

まずは先天的な素質や傾向を読み取り、その上でどうすればより良い方向へ舵取りが出来るか、それを指摘するのが本当の占い師の役割であるを忘れてはならない。

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