現代は良い意味でも悪い意味でも“記録”が残る。ましてや芸能界のようなところで仕事をしていれば、過去の“記録”や“記憶”は一生ついてまわる。本人はもちろん、世間という“一般の人々”にも残りやすい“記憶”というものはある。そういう意味で芸人・小峠英二氏は、いつの間にかTVのバライティ番組では欠かせないタレントの一人となった。自分の立場をわきまえ、出過ぎず、必要に応じて“笑い”を引き出す存在として好感が持てる。しかし、同時にこの人には一時期、恋人同士として“世間公認の仲”となっていたタレント坂口杏里氏のイメージが付きまとう。もう破局報道があってかなりの年月が経つが、それでも、その坂口杏里氏の“話題”や“ニュース”が飛び出すたび、なぜか一緒に想い出されてしまう。昨日、その小峠氏は「RIZAP」新CM発表のゲストとして呼ばれていた。記者からの公開質問で飛び出したのは、またしても坂口杏里氏のことだった。昨年から何度も「芸能界復帰」を希望するメッセージを発信している。だれに向けてのものなのか、どこに向けてのものなのか解からないが、自ら飛び出していった芸能界に戻りたい願望を持っているようだ。そういう場合、もう別れてずいぶん経っているのだから、その質問を遮ったとしてもかまわない。或いは、軽いジョークで交わしたとしてもかまわない。例えば「あんこは好きなんですけど、杏里の方はちょっと…」などと言っても良いわけだ。けれども、小峠氏は「なんかね、一応、ネットニュースとかの情報しか知らないけど…」と前置きして「復活するなら頑張りやいいんじゃないですか」と、ちょっと距離を置きながらもエールを送る回答をした。この言葉の中に、彼の“やさしさ”や“思いやり”があふれている。そして彼が当時は恋人として“真摯に付き合っていた”ことを物語っている。別れて後、彼女はホストと交際し始め、AV女優に転身し、さらにはキャバクラのような水商売に向かった。どう考えても、小峠氏にとって“苦々しい報道”ばかりだった。どの仕事も我が侭から長続きせず、また芸能界に戻りたいといっている。公・私とも“救いようのない存在”なのだ。それでも、彼は彼女を一言も“悪く”言わなかった。そこに、この人の“懐の深さ”があふれている。きっと、今日の“栄光”を掴むまで苦労したに違いない。そういう人だけが持っている「思いやり」なのだ。
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