多くの人達が同じような想いを抱いたに違いない。そして、その想いの一番は「私」と「大谷翔平氏」本人である。別に彼から訊いたわけではないが、私には解かる。“大谷翔平選手の2017年の野球運を占ってほしい”という依頼を関西系TV局から受けた時、正直、あまり気が進まなかった。ただ一人だけの運勢を占う。それも“野球運”という仕事関連だけの運勢を占う。プロ占い師としては、あまりに“ものたらない”からだ。しかも“なるべく珍しい占い方で…”という依頼であった。それでも引き受けたのは、全国放映する関西系TV局なのに、札幌までスタッフがやって来て、市内ホテルで撮影するという条件付きだったからだ。実際、進行役を務めた芸人・ブラマヨの二人も、大谷翔平氏本人も、私以外の“二人の関西系占い師”も、大勢のTV局スタッフたちも、みな市内ホテルに集結していた。もし、関西のTV局まで出向かなければならないのであれば、私は依頼を受けなかった。結果、私は大谷翔平氏を「墨色判断」という占法で占った。彼自身に筆文字で「日本一」と書いてもらい、その文字だけで占った。そして、“2017年の野球運”が不吉なものであることを彼に告げた。「この文字は下半身に弱点があるということを示しています」ブラマヨがボケをかまして突っ込み、大谷氏が苦笑した。「肢に当たる部分が左右とも掠れている。くれぐれも足腰の故障には注意してください」その時、ブラマヨ・吉田氏が「いつが危ないとか分かるんですか?」と訊いてきた。「運勢的には“最初”からですが、野球なので3月4月の開幕時期が一番ですね」再び吉田氏が「そしたら、成績としてはどうなんですか、活躍できないということ?」と突っ込んだ。「大谷選手の素質は群を抜いています。だからフル出場できれば2016年以上の活躍をするでしょう。でも、それは難しい…と出ているのです」あの時のやり取りは、スタッフ全員が聴いている。もちろん、大谷氏本人は困惑した顔で黙ったまま聞いていた。彼は最初に「占いには興味がないので…」そういうものに接したことがなかったと言っていた。だから、信じるとか、信じないとかいうのではなく、言われるまま筆文字を書き、それによって“足の故障”を指摘されたことが不思議だったに違いない。そして今「やっぱり」の想いが誰よりも強いに違いない。
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