「single-blog.php」* 有料カテゴリ:「今日の迷信・余言・禁言」は月額1,200円で読むことが出来ます。// ざっくりとは終了 // Header画像を変更する事

今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「ゆる~い時間」「あま~い生き方」のお供⁉


最近、わたしは「ゆる~い時間」や「あま~い生き方」というものが、近年の「日本」から失われてきているような気がする。その結果として、だれもが自分にも周囲にも厳しくなって「急ぎ過ぎる生き方」をしているような気がしてならない。どうしてそんなに急ぐのだろうと、ときどき思う。急ぎ過ぎると、かえって“まわり道”になることが多いのに、それでも人は急ごうとする。人の命が、だんだん長くなって、もう誰も60歳とか70歳とかを“お年寄り”だと思わなくなってきているのに、それでも“急ごう”とする人たちが多い。ドラマとか小説とかYouTube動画とかでも“あらすじ”や“結論”だけを知りたがる人が多い。人生が長くなって、80歳とか90歳とかが“当たり前”になっても、その三分の一くらいで“人生が尽きてしまうような生き方”をしている人が多い。最近、わたしはヒマな時にNHKの「ヨーロッパ・トラムの旅」という番組を録画で視ている。この番組は一応“旅番組のひとつ”なのだろうが、有名人はだれ一人出て来ない。アナウンサーとかディレクターとか、そういう“案内人”も出て来ない。トラムの車窓から流れる街並みの映像と静かな音楽だけが流れている。時々、その街の一部を切り取るかのように映像化するが、その時にも何の解説もない。もちろん、街行く人へのインタビューとか、お薦めスポットとか、美味しいモノ自慢とか、名所や見どころ案内とか、そういうのもない。要するに、車窓からはトラムに沿った街並みと、ふだんそこに暮らす人たちの姿しか出て来ない。或る意味では“退屈な映像”だけが続く番組なのだ。けれども、ちょっと疲れているようなとき、なんとなくぼぅっとしていたいとき、視るともなく視るのには大変に良い番組なのだ。何よりもうるさすぎない。近年の“旅番組”は、妙に“うるさい”感じのものが多い。あっち、こっち急いで回ったり、やたら何人ものタレントたちが、がやがや会話しながら廻ったり、ここはこう見るべきだと解説を入れたり、ほんとうに癒される旅番組が少ない。その点、この「トラムの旅」は何も解説しないから好い。黙って、トラムに乗っている気分になれる。そこに暮らす人たちの生活というのが何となく解かる。同じヨーロッパでも、国や地域によって微妙に違っていることが解かるし、逆に共通している部分にも気が付く。そういえば、わたしは幼い頃、独りでいつも窓ばかり見ていた。商店街に面した二階の窓だったので、街行く人たちの話し声さえも聴こえた。みんなそれぞれに「生きている」のが面白く感じられた。ヘンな子供だった。まるで、あの頃に戻ったかのように「トラムの旅」を観ている。
「ex-module-past-post-list-01.php」出力:single-post用の過去記事ループ処理

過去の記事一覧今日の迷言・余言・禁言