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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


作品「家を壊す」は、舞台を壊したのか…疑問


福島県で16日から上演される予定だった舞台「家を壊す…」が、上演当日になって急きょ取りやめになった。この舞台を作・演出していた谷賢一氏に対して、彼が主催している劇団女優である大内彩加氏からの“セクハラ告発”がネット上で注目を浴び、それを主催者側が考慮して“舞台中止”を決定したからだ。いろいろと解らないことが多い。大内氏によると谷氏によるセクハラ行為は2018年6月~2021年3月にわたって続いていたという。つまり3年弱という長い期間に及ぶものだが、それからもう1年半以上も経過している。どうして今に至っての告発なのか、まず、それがよく解からない。もしかすると、谷氏が作・演出を担当する舞台が始まる“いま”だからこそ「復讐するのに相応しい」とでも思ったのであろうか。だが、舞台というのは当然のことながら単独で行うものではない。一つの舞台には相当数の人数が加わる。私は昔、短期間だが“アマチュア演劇”をやっていた時期があるので、その辺の事情がよく解かる。一つの舞台を上演にまで持って行くためには相当数の日数も必要であるし、それなりの資金もいる。それに、彼はこの舞台における“劇作家・演出家”ではあるが、舞台そのものに登場するわけではない。つまり、作品は“彼のもの”ではあるが“舞台上の演劇”は“上演に関わる全員のもの”であると思う。もし、これが上演の半月前とか、或いは一週間前とか言うなら、まだ「致し方ない」と納得させることも出来る。だが完全に出来上がって、いざ上演の初日となっての中止である。それまで上演に向けて練習をしてきた役者たちや裏方たちの努力、或る意味では“仕事そのもの”を踏みにじってまで急きょ取りやめにする必要があるのだろうか。近年、この種の中止や変更が多い。確かにハラスメントは指弾されるべきことだが、刑法的に裁かれるまで至っていない段階で、他の人たちの“晴れ舞台(仕事)”までも“奪ってしまう行為”が「正義であれば良い」と言えるのだろうか。それに、告発女優である大内彩加氏は、どうして3年近くもセクハラを許し続けたのだろう。その間に警察に相談するとか、同じ劇団の先輩に相談するとか、何か方法はなかったのだろうか。いや、もっと根本的なことを言えば、どうして“他の劇団に移る”という手段を考えなかったのだろう。そして、セクハラ行為が終わってから1年半以上も経って、なぜ“今になっての告発”なのだろう。とにかく「家を壊す」という舞台は、その“上演を壊す”ことによって一幕が終わった。
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