アメリカで11歳の少女ベサニーさんが親友に「もうこれ以上耐えられない」との伝言を遺してピストル自殺した。学校で連日のように“イジメ”が続いていたのだ。彼女は周囲に黙っていたのではなく、その二日前にも校長にそれを相談していた。3歳の時、脳腫瘍を患い、その治療で顔の神経にまひが残り、笑うと表情がゆがむことが“イジメ”の対象となった。近年のアメリカでは日本と同じように“イジメ問題”が深刻化していた。かつて、世界でもっとも“寛容な国”でヒューマニティーにも富んでいると思われていたアメリカだが、ここ数年、経済格差や教育格差の増大によって、さまざまな対立構造が生まれている。その延長線上に、日本とはまた違った“イジメ問題”の深刻さがある。元々が“移民の国”であったはずのアメリカだが、今や大統領候補トランプ氏に代表されるように“白人優位社会”を取り戻そうとする人々も多くなった。雑多な人種・民族の“自由な国”だとみなされてきたアメリカだが、それが揺らぎつつあるのだ。この傾向はアメリカだけの問題ではない。イギリスがEUから離脱したのも、結局は“グローバリズム”を嫌う人たちが多いからだ。日本でも近年は“みんな一緒”でなければ許さないような風潮がそこかしこで見られる。特に幼稚園や小学校の“子供社会”でそれが著しい。それが“イジメ”を助長していることに、多くの人達は気付いていない。むしろ、それが“みんな仲良く”につながるものだと錯覚している。みんなと“違ったって良いんだよ”という風な教育の仕方をしないと、決して“イジメ”はなくならない。今後、在日外国人が増えていく社会が予想される中で、子供たちの意識を“みんな一緒に”から“違って良いんだよ”に変えないと、悪意なき“イジメ”が横行するだろう。
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