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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


手相の変化と運命の変化


年末から年始にかけて、私のところには毎年恒例のように“新たなる年の運勢”を観てもらいに来る人たちがいる。私の鑑定法の特徴の一つは金色のスタンプインキを使って“手型を採る”ことだが、これまで何回も観ている方、毎年のように観る方の場合は手型を採らないこともある。ただ、手相が大きく変化してきた場合は必ず採取する。したがって、私は或る意味で“手型コレクター”だ。理論よりも実践を重視する私は、この眼で確かめたことでなければ、どんなに多くの“占い教科書”に書かれてあった解釈であっても、決して信じない。駆け出しの頃、それで失敗してきたからだ。そういう意味で、真実を物語る手型は貴重なのだ。

大体が、西洋系でも東洋系でも、外国の翻訳書・権威書を信じ奉っている占術家ほど信用できないものはない。そういう人は“自分自身の確かな研究がない”ことをひけらかしているようなもので、自分自身の目で“検証する”という作業を行おうともしていない。占いを、いったい何だと思っているのか。

同じ人の手型を何枚も所有している私は、数年間の違い、時には十数年間とか、二十数年間とかの違いをも、保管していることになる。当然、そうして来なければ分からない変化に気付くこともある。手相の変化は、そのまま“運命の変化”である…と自信を持って言い切ることができる。逆にいえば、この“手相の変化”があるから、私はためらわず、依頼者の手を観ることが出来るのだ。もし手相が全く変化しないなら“運命は変わらない”ということになり、どう努力しようが、頑張ろうが、どうにも出来ない…ということになって、実際のところアドバイスが意味を持たない。手相の変化は“運命は変わる”ということを証明してくれていて、だから自信を持って現在や未来の運命を“変えるためのアドバイス”も役に立とうというものだ。

手相でも人相でもそうであるが、相の変わり方というのは人それぞれであって“急激に変わる人”もいれば“徐々に変わっていく人”もいる。当然のことながら“良く変わる”場合もあれば“悪く変わる”こともある。“運勢に先んじて変わる”ケースもあれば“運勢を追っかけるように変わっていく”ケースもある。必ずしも一様ではない。ただ明確なことは、手相でも人相でも“二重意義”というのがあって「相」というのは決して“一つのこと”だけを表しているのではない。この事実を、実はプロの占い師でも、知らない方が多すぎるのだ。その結果として、間違った予言を平気で行うことになる。

例えば手相で「結婚線」と呼ばれている線がある。この線に対して、多くの手相家は“結婚について表している線”だと誤解している。ところがそうではないのだ。この線は“その人の「性愛対象」となる特定人物との関係”が表されている線なのだ。従って「結婚」そのものを表す線ではない。例えば“交際している男女”で、妙な言い方だが“性愛対象”となって何年も経っている場合、当然、その関係は「結婚線」に反映される。したがって、仮に“結婚するつもりがなかった”としても、その意思には関係なく結婚線に反映される。つまり手相家が、その線から“結婚について判断・予言”しても当たるはずがないのだ。実質的な関わりのない“片想い”の場合はどうかというと、相手側にその意識が全くなくても、本人の中で明らかな「性愛対象」となっていて、将来的には結婚も意識し、その想いが長期に亘っている場合、その相手からの影響力は結婚線に反映される。独身で何本も結婚線が刻まれているのは不思議なことではないのだ。では“職業としての性愛”はどうなのか? というと、職業意識が先行しているなら、当然、性愛対象になっていないから、結婚線には反映されない。どんなに“その行為”を行っても“職業行為”としての意識しかないのだから反映されようがないのだ。この辺のところをきちんと踏まえていないと、正しい鑑定は出来ない。

もちろん、入籍しているとかいないとか、結婚式を挙げているとかいないとか、同性愛であるとか近親婚であるとか、何回目の結婚であるとか内縁・同棲であるとか…種々な問題に関係なく“性愛対象となる特定人物との関係”なら、この線に反映されている…と思った方が良い。その反映の仕方だが、実は“今現在の状態”と“将来的な関係”とが、同時に“結婚線には表現されている”のだ。ここも誤解の多いところで、片方だけが示されているわけではない。だから今現在の状態を読み取ることもできるし、将来的な関係を予測することもできる。専門的になるので書けないが、同じ結婚線でも、その読み取る場所は微妙に異なる。但し「将来的な関係」はあくまでも“その可能性”であって“一つの結論として用意されている可能性”にすぎない。決定的なものなどではないのだ。なぜなら、結婚線の形状が変わる可能性を持っているからだ。変わる可能性を持っているものを捉えて、断定的な判断は出来ない。

したがって「何歳のときに結婚する」とか「結婚できない」とか「何回結婚する」とか「結婚しても離婚する」とか、いろいろな判断・予言を行う手相家がいるが、上記のような基礎的事実を踏まえれば、この線だけから“やぶから棒に結婚を予知する”のは極めて危険な判断だと言える。昨今のように“単純・明快な結婚生活”のみの時代が去って、独身主義者、事実婚者、同性愛者、離婚経験者、籍は入りながらの単身者など複雑な文様が“結婚鑑定に加わる”時代に入りつつある現代―占いが「結婚」というものを確実に捉えるためには、もう少し手相家自身が“手相の根本的な基礎知識”を見直す時代に入ったとは言えないだろうか。

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